鹿野学園8年生③「カタルタ情熱大陸」(2023年11月)

活動目標:人物紹介を考え、プレゼンテーションしよう。
学習目標:他者の考えを受け入れ、それに応じた自分の考えを提示する。柔軟な思考を促す。すり合わせる力を養う。名言や格言に対する構えを取り除く。より効果的なプレゼンテーションを考える。

進行:より  サポート:こすー、みっつん、たろ、ごっちゃん、まっちゃん  撮影:おく、ふじ
11月29日(水)、30日(木) 2・3校時

◆1日目◆

1.「カタルタ※」を使って自己紹介をしよう
5班に分かれてのグループワーク。各グループ内で一人ずつカタルタを3枚引き、自分の好きなものを紹介する。2巡目は嫌いなもので自己紹介。

※カタルタ…カードゲーム。接続詞や副詞など、文と文をつなぐことばが書かれていて、それをつかってことばを紡ぎ、話を創作していく。

《ミツハシの眼》
私は1班でカタルタ自己紹介。1巡目は普通に自己紹介、2巡目で好きなものについて語った。その場でカードを引くのでどんなことを語るのかはもちろん即興。さすが8年生、次々にカードをめくりながら、おもしろく且つ楽しく自分を語っていた。
私自身は初カタルタ。カタルとカルタ?カタルカルタ?おもしろかったが、同時に演劇に携わる者としてのことば力が試されているようで…けっこう冷や汗もののワーク。

2.「カタルタ」を使って他己紹介をしよう①
カタルタ10枚+「偉業カード」をつかって、グループファシリテーター又はグループ内の誰かをその偉業を成した人物だと想定し、他己紹介を考える。
できあがった作品を発表。

●ノーベル賞受賞
「残念ながら、他人のアイディアをパクった」「たとえば人に見せびらかす」
●150歳の誕生日を迎えた
「そういえば200歳だったかも…」「いつか恋がしてみたい」、
●火災現場から36人を救出した
「なぜか鳥の劇場で働いています」「ときどきキャッチボールをします」
●オリコンチャートで1年間1位をとり続けた
「とはいえ、去年はずっと最下位」「具体的にはほかの人とコラボしたい」
●描いたマンガが世界100か国で翻訳・出版されている
「いつのまにか手持ちのお金がなくなっていた」「それはさておきパチンコに行きます」
などなど、偉人の普通ではない人生が垣間見える?奇想天外な内容の発表だった。全部紹介できないのが残念なほど、どれもおもしろい!!!

《ミツハシの眼》
偉業に関係したことだったり、まったく関係ないことだったり、いろいろな角度からことばが出てくるのがおもしろい。カチコチに固まった私の頭とちがって、とにかく発想が柔軟。予想のつかない展開を見せるが、最後にはなぜかきれいに納まるという、これはじゅうぶん演劇作品になるなと思った。

3.「カタルタ」を使って他己紹介をしよう②
カタルタ10枚+偉業カード+「格言カード」
格言カードを1枚ずつ引き、今度はそれぞれのグループ内の誰かがその格言を言った人物だと想定して、カタルタ他己紹介をする。さらに動きもつけた作品にして発表。

●意味のないことをたくさんするのが人生なんじゃよ
●いちばんいけないのは自分なんかだめだと思いこむことだよ
●あきらめたらそこで試合終了ですよ
●他人の世界をうらやんでいても仕方がない。自分の世界は自分で変えなければ
●一位と最下位の差なんてたいしたことないんだよ。ゴールすることとしないことの差に比べたら

《ミツハシの眼》
偉業を達成し格言を残した人物として、その人生を劇的に仕立てなければならない。つまり、ひとつの演劇作品を完成させるための短い台本づくりのようなワークだった。
頭で考えるワーク、身体をつかうワーク、それぞれ得手不得手がちがう。それによって話し合いをじっくりおこなう、とにかく立って動いてみる、など各グループで時間の使い方が異なっていた。

番外編「目を合わさない人々」
いざ発表となり「さあどのグループからやる?」と頼さんが言った瞬間、全員一斉に下を向く!というお約束(笑)
みんなニヤニヤ、頼さんもニヤニヤ、たくさんの時間を一緒に過ごしてきたからこその風景に、思わずほっこり♡

◆2日目◆
【先生による省察】
①1日めの全体映像を見る
②他の班の1日めのグループワークの映像を見合う。それぞれの活動について良いところを話し合い、発表
☆先生から☆
感じたことや考えたことをより具体的にしていく
よかった、おもしろかっただけではなく、どこがよかったのか、どういうふうにおもしろかったのか、そこまでをことばにして伝える

【1日めのワークと先生の省察を受けてのクリエーション・発表】
前日につくった作品をブラッシュアップし、はじめと終わりの音響、偉人の額縁などの小道具に加え、“転機”の瞬間の音というのもつかって、より劇的な作品として仕上げ発表。

《ミツハシの眼》
前日の発表もじゅうぶんおもしろかったのだが、どのグループもさらに新しいアイディアやせりふをプラスして、密度の濃い作品に仕上げていた。
また練習を重ねることで、個々の役(役割)がはっきりとし、感動やおもしろさが観る側に伝わりやすくなったように感じた。
とにかく1日めも2日めも「自分たちが楽しもう!」という熱量が全員から伝わってきたことがうれしかった。