鹿野学園7年生①「脳内会議を考える~日影劇団とともに」

活動目標:脳内会議(行間)を考えてみよう。
学習目標:物事の因果関係を考える。隠れている(隠そうとしている)思考、感情に着目する。
2023年6月19(月)20(火)2・3校時(9:45~11:35)@王舎城学舎ランチルーム
進行:齊藤 GF:安田・後藤・高橋・廣木 サポート:北澤・関口・奥田・中川
●アイスブレイク「しかし」ラリー(20分)
●脳内会議を考える1(20分+発表:15分)
自分の意見は「しかし」で始め、最後は「だから、ネコババする(告げる)」で終わるようにする。他者の意見は、必ず「なるほど」と言って受け入れるようにする。→作業時間が余ったら、チームを入れ替えて同様のことをやってみる。発表はどちらか1パターンで。
●脳内会議を考える2(20分+発表:15分)
引き続き、脳内会議を考える。結論を自分たちで決めて、やりとりの数も10回(5往復)にして、台本の形にする。さらに目標として、「説得力をあげる」ことを考えて、具体的な留意点として「一貫した人物像を創る」、「セリフの内容を共感できるものにする」の2点を提示する。→発表の時間が足りない場合は、発表を省察の中に組み込む形も考慮して進行する。
●リフレクションシートを書く。(10分)

〈1日目〉
 ・「日影劇団」なる奇抜な格好をした集団により、「しかしラリー」が始まる。
  全員が一つの輪にになり、中央のいる劇団員に「しかし」カードを渡されたら、お題に対して答えるというシステムだ。
 ・「ここにイチゴがあります」というお題に1人だけフリーズするも、なんとか乗り切る。
  全員かぶることなく、パスすることもなかった。
 ・「しかしリレー」に移行。
  今度はお題から次々と話題が展開していかなければならない。
 ・劇団により「脳内会議」の説明を具体例が示される。
 ・各班に劇団員が配置し、一緒に考え、発表へ。
 ・「ねこばば」か「告げる」か、論点を決めてから作るやり方にとまどう班もあったようだが、やり方は理解したようだ。
 ・用紙を配り、同じように10個ラリーしてもらい、今度は人物に一貫性をもたせ説得力をあげてもらう。そして発表。

☆鳥劇メモ
 ・「日影劇団」を鳥の劇場とは別の劇団なんだ、として扱ってくれる大人な人たち。
 ・青山学院大学の皆さんに女優をやってもらったり、バイオリンをひいてもらったり感謝です。
 ・「しかしラリー」では豊かな発想が出たのに「しかしリレー」では、そうでもなかった。状況を即座に変える柔軟さが求められるので、やはり「リレー」はレベルが高いのか、それともぶっとんだ考えを抑えつける何かがあるのか。
 ・「脳内会議」にしても、「お金を食べちゃったからネコババする」みたいな、ぶっとんだアイディアがあったにもかかわらず、「どこの班もやらなかったから」という理由で自分でひっこめてしまった子どももいたように、どうも、このクラスは消極的な子が多い。にも関わらず劇団の人たちはいろいろやらせたがるようだ。そこで…
 ・「キャラカード」を作って、そこに出たカードのキャラをやらせることにしてはどうか?
  ルールはこうだ!
  班の中の自分以外の人全員が、伏せたカードから無作為に選ぶ。何枚かでたカードの中から、その人にやらせたいキャラをみんなで指し、数の多い方をやってもらう。
  幼稚園から一緒の子どもたちなので、嫌がるようなキャラはさせないはず。信頼関係がある仲間達からのリクエストなら答えてくれるはず。
  そして、カチカチの殻を破ってくれるはず。

〈2日目〉
 ・先生による省察
  昨日いなかった鳥劇の人たちに、昨日どんなことをしたのか説明する形で「しかしリレー」の動画と「リフレクションシート」の映像を使って思い出してもらい先生に「どんなところが楽しかった」を掘り下げていただく。
 ・各班にタブレットを用意し(音声が小さいので今回はスピーカーも用意)、
  昨日いなかった鳥劇メンバーにどんなことをしたのか説明する形で「話し合いの様子」と「発表」を思い出してもらう。自分たちでみることによって、より良くするための発見なり感想なりを言ってもらう。
 ・昨日、作った「脳内会議シート」の内容に「キャラクター」で各自キャラづけをしてもらい発表。

☆鳥劇メモ
 ・省察活動は〈何のために?〉という動機づけが明確にあった方がいいのでは。
 ・「キャラカード」は今後、期待できるアイテム。
 ・女の子に「セクシー」キャラはどうかなと思ったが、「語尾にセクシーサンキューをつければいいよ」という、男性セクシーキャラならできるとうい「目から鱗アドバイス」があった班もあった。
 ・「短気」キャラや「ヤンキー」キャラ、「なまけもの」キャラの子どもがセリフだけじゃなく動作もつけていたのが新鮮。
 ・昨日、あんなにおとなしかった生徒達が、「キャラカード」や「時間制限」によるカセをはめられることによって、何か殻を破ったような気がする。
  「カセはめて殻を破る」っておもしろい。by タカハシ