鹿野小学校4年生 2017年7月レポート

■2017年7月10日(月)~12日(水)
◯授業分析
7/10(月)9:35~10:20・2校時「国語」
7/11(火)8:45~9:30・1校時「算数」
4年生教室
WS事業対象である小学校4年生の、ふだんの授業の様子を苅宿教授が見学。2カ所の定点カメラで記録撮影。見学体験と記録映像を元に、青学LCDで調査分析を行う。8月に分析結果を担任の先生と共有し、今後の授業に生かすサポートを行いながら、来年度新設される「表鷲科」に向けて教師の姿を探求していく。

■WS事業1セット目
7/10(月)10:40~11:25・3校時 / 7/11(火)10:40~11:25・3校時 / 7/12(水)10:40~12:15・3、4校時
鹿野小学校プレイルーム / ランチルーム
◯WS①
国語教材『こわれた千の楽器』を演劇にしてみよう!
台本形式にした紙に書かれた、太い線の意味を考えてみる。何人かで1枚の紙を見ることで、発言しやすい雰囲気をつくる。「区切り?」「省略?」などの発言があった。『アンパンマン』を見て、歌の前後の区切りの意味を考えてみる。太い線と同じ、日常と現在の区切りではないか?とみんなで推察。
3グループに分かれて『こわれた千の楽器』配役を決める。グループワークを重ねることで「自分たちで決める」ことが自然にできるようねらう。「答えは自分(たち)の中にある」。たいこ役になった人たち3人に、みんなの前でたいこになってみる。明日に続く。
青学よりリフレクションシート(RSシート)の説明。テンショングラフを書いてみる(今のWSで自分の気持ちが盛り上がった場面や下がった場面)、印象に残った場面を書き出し。
見学も多く、冷房のない暑い中だったので、子どもたちの疲れが見えた。翌日から会場変更。
◯WS②
楽器役ごとに分かれて話し合い。その役としての自己紹介を考える。(「私は【楽器名】です!でも今は・・・・です。」という2つの文章で、楽器本来の元気な感じと、物語のはじまり部分の元気がない感じの対比。)どんな音がでるのか、どんな形か、イメージを伝えあったり、動画を見て調べたり。主語も「私は/ぼくは/わたくしは」など自分たちで決める。
その楽器のイメージが共有できたら、動きや声の出し方も工夫して、やってみる。たいこ役の話し合いでは、「脚本にある通りに“こわれたたいこです”と言ってしまうと、元気な感じがでない」という気づきもあった。
◯省察&発表
青学LCDによる、今後、省察活動を担当の先生に実施していただくためのモデルになるような流れ。見学の先生方にも「省察活動」のコンセプトの過半を味わってもらう。
コンセプトは2つ。
協働は<1+1+1=1>ではなく<1+1+1=3+α>にすること。
そのためには「違って同じ。同じで違う。」という「自分の当たり前とは違う他者」の存在を理解する習慣が不可欠。
授業内容の主な構成↓
1)省察活動という意味を伝える場面。
2)モニタリングとメタ認知をイメージする場面。
3)2日間の芸術表現体験活動の事実を映像や児童生徒のRSで辿って行く場面。
4)2日間で一番印象的だったこと。この印象は面白かった。嫌だったなど。
5)「違って同じ。同じで違う。」という同一共同体での個体差に気づくワークをする場面。
6)もう一度やりたいワークの抽出する場面。
<休憩>
7)抽出された場面の再現をする場面。
8)グループワークが「3人寄れば文殊の知恵」になっていたか?という問いをする場面。
9)協働するために必要なことをグループワークで抽出+分類する場面。
10)なぜ演劇でしかもグループだったのかを予想させる場面。
省察では、RSシートに書かれた自分や友達の言葉が画面に出てきたり、自分たちの写真や動画を見たりすることがうれしいらしく、興味津々に見入っていた。昨日のWSでやった「楽器役の自己紹介」を見学の人に見てもらう。至近距離で同時多発で、次々にグループ発表していくので、質問を受けたりほめられたり、それに答えたりするやりとりが見られた。最後は、その発表を録画する。工夫したことや次に会う自分へのメッセージもカメラに向かって話して録画した。