鹿野学園9年生①「思い出演劇」
2023年6月29日(月)・30日(火) 3,4校時 9:45~11:35 (45min)
進行:より サポート:こすー・ごっちゃん・あおちゃん・れんれん・おくさん・まめ2号
活動目標:中学校生活をまとめて振り返って、お芝居にしてみよう。
学習目標:これまでの’自分’を俯瞰してみる。見逃しがちな小さな出来事に面白さを見出す。
「詳しく振り返る力」・「身近な面白さ発見力」
学校生活全体を題材にするということ、かつ、選んだ理由を他者に説明する必要があるということから、出来事を細かい所まで思い出し、自分がそれを選んだ理由を考える必要がある。また、ワークに取り組む中で、より具体的で細かいことが分かっている、一見すると他愛のない事柄の方が創作に向いていて、そこにこそ面白さがあることに気が付く必要がある。
※この先の段階として、ユニークな面白さが発現した時に、その面白さが全体で共有されるという状況が考えられる。そこまで達成できれば、なお喜ばしい。
事前作業:中学校生活を振り返る1
個人で作業。中学校時代の出来事を「面白かったこと」「嬉しかったこと」「ムカついたこと」「悲しかったこと」「悔しかったこと」「怖かったこと」「びっくりしたこと」「どきどきしたこと」など、それぞれに当てはまる事柄を具体的に思い出して書いてみる。※学校以外のことでもOK。
―――1日目―――
1.アイスブレイク 【タオルバレーボール】〈2グループで〉15分
2.中学生活を振り返る2【思い出インタビュー】〈4グループで〉 25分
それぞれのチームに、撮影部隊として鳥劇が1人つく。
事前作業で選んだ思い出を理由と一緒にグループの人に説明。聞き手が感想を述べたり、詳しく聞きたければ、話し手にインタビューしたりしながら進行。グループ内で最もなるほどと思えた「思い出」を一つ選ぶ。
休憩10分
3.中学校生活を振り返る【創作】(作業:30分+発表:10分)〈4グループ→みんなで〉
選んだ思い出をお芝居にする(鳥劇例実演)。
必ず一人一つのセリフは言うようにする。人間以外の動物やモノを必ず登場させる。
途中「スローモーションになる」もしくは「ストップモーションになる」を入れるようにする。
4.次の日に向けて話し合い。〈4グループで〉 10分
5.リフレクションシートを書く。 10分
〈1日目〉落ち着いて、それでいて意欲的な雰囲気の今年の9年生。
アイスブレイク【タオルバレーボール】
スムーズに2グループの円になってスタート!
練習もグループ対決も楽しんでいました。私がついたグループでは、練習しているうちに、元バレーボール部の男子たちの動きが、よりバレーボールらしくなっていく感じも面白かったです。この学級は初めから「楽しもう」マインドがあるのが素敵です。
中学生活を振り返る【思い出インタビュー】からの【創作】
少しおとなしめの人も「私これやればいい?」とか「こっちの方が好き。」と話し合いの輪にはしっかり加わっていたり、
「この役は誰々?」とか「俺これとこれやるわ。」というようなグループ内の役の振り分け、
「これやるなら私はこれやる」というように、それを受けての妥協もすんなりでき、お互いに話し合いのパスを出し合うのが上手で、どのグループも話し合いが大変円滑に進みました。
【発表】
どのグループも発表に迷いがないため、これもまたスムーズに進行!
(内容は、「警報の日にみんなで友達の家に集まってゲームをして帰りが遅くなり、次の日先生にこっぴどく怒られた話」、「職場体験で鶏肉の工場に行き屠殺を目の当たりにして戦慄した話」、「〇〇君が宿題してなくて、大人をなめるなと先生がキレた話」、「部活で走っていて友達同士ぶつかったら片方が腕を骨折しちゃった話」。)
よりさんWS至上初、時間が余る事態に。笑
次の日の活動「グループで1人1つずつ、お芝居にするエピソードを選ぶ」に前倒して取り掛かることになりました。
【1日目の鳥劇内の振り返り】
・この学級が持つ「相手に頷ける力」を、「手段」として取り組むことができる活動にシフトしていっても良いくらいの段階である。活動時間を「簡単だ。」と思うと勿体無い。
・全ての活動を当たり前にできることが素晴らしい。社会に出て活躍している姿が想像できた。他者の興味を引くためにはどうすれば良いかを身につけたら、もう完璧なのでは。
・トリジュクが目指している、「答えのない課題に向かって、合意形成し納得解を出していく」ことはもうできている。
・次の日は、今までのコミュニケーション主体から、演劇主体に活動目標を移してはどうか。
【担任の先生の感想】
今回の事前作業:中学校生活を振り返る1では、学級運営がうまくいっているこの学級に、敢えて、プラスのエピソードに加え、マイナスのエピソードも記入してもらった。それはそれで面白いものになったと思う。
初めて表現ワークショップに参加したが、私がここの生徒でいたい!と思うほど楽しかった。
(実際に生徒の発表に生徒役としてご参加くださいました。)
―――2日目―――
6.4年生から現在までドーンと振り返り! 〈みんなで〉25分
4年生から表鷲科が始まったこの学級の、今までの活動の様子を25分の動画で振り返り。
7.省察活動【〇〇力】〈4グループで〉 25分
今までの表鷲科の活動を経て、自分にどんな力が備わったのか。
自分で書き出してみて、グループのメンバーからも教えてもらう。
8.中学校生活を振り返る【創作】(作業:25分+発表:15分)〈4グループ→みんなで〉
1人1つずつ思い出をお芝居にして繋げて発表
9.スタッフ、先生からの感想〈みんなで〉 10分
4年生から現在までドーンと振り返り!
先生からの「みんな最初からこんなに表現できてたの?」との問いかけに、
「あまり覚えてない」「〇〇くんが△年のときすごかった」「7、8年のときは思春期だったけど、またできるようになった」などと返す9年生の皆さん。
いざ振り返り動画が始まると4年生の自分たちに「かわいい〜〜」と歓声が上がります。
省察活動【〇〇力】
イメージが湧きにくかったのか、スタートが遅めのグループもありましたが、だんだんと「私は、誰と誰には〇〇力がついたと思う。」などと話し始めました。
恥じらいを置いておく力、アイデア力、人との関わりを深める力、かわいい力、エンタメ力…、自分で名付けられる人もいれば、他のメンバーから名付けてもらった人もいました。
中学校生活を振り返る【創作→発表】
昨日創ったお芝居に加えて、グループのメンバー1人1つずつエピソードを選んで短いお芝居を作り、オムニバス形式で繋げて演じてみます。たくさん作るぶん創作は駆け足になりましたが、全グループやりきりました!
9年生最後の表現ワークショップの発表は、全員分の思い出演劇で終了〜!
【鳥劇メモ☆】
○省察時間を集中できる時間にするため、また創作時間に余裕を持たせるため、次回は『ドーンと振り返り映像』の時間を短縮してはどうか。(4,5年フィーチャーで?)
○【〇〇力】の時、名付けていく見本を見せて、なんでも〇〇力になることをガイドしてはどうか→方法として、1つずつメンバーの〇〇力を付箋で書いて出すなど。
○9年生の最後の省察に向けて、例えば低学年のうちから〇〇力を名付けていく習慣をつけてみてはどうか。
○1日目と、2日目の作品にかけられる時間の差が大きいこと、9年生という年齢を鑑みて何かを選択する要素もワークに取り入れても良いことなどから、より演劇的な方向でブラッシュアップする場合には、2日目の作品創作の数を絞っても良いのではないか。