鹿野学園8年生②「カタルタ情熱大陸」(2024年11月)

「カタルタ情熱大陸」
活動目標:人物紹介を考え、プレゼンテーションしよう
学習目標:他者の考えを受け入れ、それに応じた自分の考えを提示する。柔軟な思考を促す。すり合わせる力を養う。名言や格言に対する構えを取り除く。より効果的なプレゼンテーションを考える。

2024年11月25日(月) 26日(火) 3,4校時
進行:より サポート:たろさん、ごっちゃん、まっつん、せんちゃん 
撮影:まつもと、おくさん
会場:王舎ランチルーム

◆◇DAY1◆◇
1.「カタルタ」を使って自己紹介しよう(15min)
2.「カタルタ」を使って他己紹介しよう(15min+発表)
休憩
3. 「カタルタ」を使って他己紹介しよう(20min+発表)
4.リフレクションシート記入(10min)

今回の授業では、二つの力を生徒さんにつかんでもらいたいようです。

ひとつめには、「感動生み出し力」。【架空の人物の感動的な人生をでっち上げることで、人を”感動”させる(より深く伝える)ためには、どういう話の構成にすれば良いか意識する必要がある。その過程で”感動”は、作り出せるものだという認識をもつことも期待される】とのこと。

ふたつめには、「人に魅せる力」。【グループで創作したものを短い芝居として上演する際に、観客をより楽しませ、興味を持ってもらうためにどういう演出(仕掛け)をすれば良いか、意識する力が必要になる】…とのこと。

ふむふむ。話の構成や演出の工夫を通して、感動を生み出したり、お客さんを楽しませたりするのですね…。

今回の授業では、接続詞や副詞など、語り出し、文と文のつなぎとなる言葉が載っているカード「カタルタ」を使って進めていきます。

まずは、「カタルタ」を使った自己紹介の時間。自分の名前とお題への回答(好きな食べ物、嫌いなものなど)を言ったあと、一枚カードを引き、出てきた言葉につながる文章を話します。困ったらウソをついてもOK!というルールを加えることで、より自由な発想が生まれていました。

次は「カタルタ」を使った他己紹介×偉業カードです。このワークでは、その場にいる誰かを偉業を成し遂げた人物だと想定して、その人の紹介をしていきます。最初はどのグループも、「スケート大会で世界初記録の5回転を達成したヨリアキさん」のお題でつくっていきます。同じ素材でつくるわけなのですが、グループそれぞれに特色がでていたのが印象的でした。

作り方にも慣れてきたところで、次にグループ内の一人の紹介をします。ヨリさんが緑色の「偉業カード」「格言カード」をもってきました。また、さきほどのワークに条件が追加されました。それは、「感動を生み出す流れにする」ということ!紹介する人物にどんな人生の課題を与え、どうやって苦労を乗り越えさせるか、考えていきます。今度は、グループごとにそれぞれ違うお題です。最後は出来上がった作品を、読み上げる形で発表しました。

●コロナウィルスの新薬を開発した人
●火事の現場から35人を救出した人
●ノーベル賞を受賞した人…などなど

話し合いの場面を見ていると、「感動させる」という条件が加わったことで、最初のワークのときに比べて、後ろの文章から逆算したり、全体の文章の構成について考える場面が多く生まれていました。ンン〜、人に魅せるために作るのって、難しくて面白いっ!

◆◇DAY2◆◇

2日目は、省察の時間から開始です。前日の話し合いの動画の様子を見ながら、自分のグループでの「よかったこと」「課題」をあげていきます。課題に対しては、どうしたら改善できそうかのアイデアをあげていきました。

先生からは、「課題」に対しては、どんなふうに改善できるか、たくさんのアイデアを出してみよう!そうすると、ひとつがうまくいかなかったときに、また別の方法を試すことができるから、というお話がありました。先生の言葉や鳥劇メンバーからの問いかけがあり、ひとつの課題に対して、ふたつ以上の作戦を考えられるチームもありました!

さて、2日目は昨日の作品に動きをつけ、情熱大陸風に仕上げていきます。「転機」「はじめ」「エンディング」の音響や、偉人の額縁などを作品の中で使ってもらい、物語の変化や進展がお客さんに伝わりやすいように演出を加えました。

各グループで創作したものを最後に発表!

●新薬の試験開発のために、何人もの恋人を犠牲にしてしまった場面
●消防士が35名を救出するための複雑な計算式に、動きをつけて披露
●時間を行ったり来たりできる数式を開発。後ろで時計の針を表す…などなど

どのグループも工夫を凝らしていました。アイデアがたくさん出る子、とにかく動いてみる子、整理をする子、など動きをつける時間には、自然と自分の得意な役割を引き受けていたのが印象的でした。

相手に対して何かを伝えるとき、「魅せる=より効果的にプレゼンテーションする」ことのヒントを捕まえてくれていたらいいなと思います。