鹿野学園6年生 1回目レポート(2019年6月)
鹿野学園6年生(20人)1回目
6/20(木)2・3校時【WS】、6/21(金)2・3校時【省察&発表】
★活動目標:脳内会議を考えてみよう、行間を読む
★学習目標:物事の因果関係を考える 他者の考えを理解し受け入れ、集中してひとつのものに成り切る、論理を考える
進行=齊藤・大川・中垣・安田・中川
初日記録=生田・越後・筧 2日目記録=生田・筧 レポート=武中
活動全体は、【“日影劇団”による演技指導】、という形をとって進行する。
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台本には、演者の動きを指示するような「ト書き」と言われる表現があります。
演技を組み立てる際に、俳優はこのト書きに書かれている行動の「意味」を考えなければなりません。
「行間を読む」という作業。この頭の中でめぐらされているであろうやり取りを、想像して演じてみます。
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■1日目。
〇アイスブレイク(20分)
●「だるまさんが・・・」
2チームに別れて。「食べる」「笑う」「おじいさんになる」などなど。最後のお題は「S君になる!」。全員が「ワッハッハッハ~」と元気に笑いだし、いつも表現WSを思い切り楽しんでくれるS君になって、表現WSスイッチが入った様子。
●「しかし」ラリー
約1年前に経験済みのゲーム。[明日はプールだ][しかし,](恥ずかしがっていた子が)「自分が、誰かわからない!?」(と云うシュールな答えに、筆者唖然!すごい。)
→[しかし]が自分のところにやってきて「無理~」と投げ出す子。
→最後は、諦めてボソボソと小声で呟く子。
→日影劇団、王舎城でのWSスタイルにとまどっているよう。
〇脳内会議を考える1(30分)
4つの班に別れて。
[図書館で棚に有る本をとったらそこに千円挟まって居た]→[ネコババ]か[告げる]か。
「ネコババ」「告げる」のチームに別れて、脳内のやりとりを色々考えてみる。
→意を決してボソボソ言ってみる子、長い話を挟んでくる子、さまざま。
→「2つの答え、告げる?ネコババ以外のは駄目なのか!?」「普段、盗ったりは出来ないからネコババ面白そう、やってみたい」などの声。
脳内会議・続き
[説得力あげる][一貫した人物像を]等
発表11時15分~
○マヤ班 title[お金持ちのお嬢さま]→結局司書がトイレに行ったので→ネコババする
○ヨリアキ班title[憧れのバイク]→最後に司書のところに行くが、恥ずかしいので何も告げず,お金だけを置いてひっそり去ってゆく…
○レナミ班title[19歳レナミ、お金の欲望]→警察学校入試前日、正義感よりお金の欲望に勝てないレナミ、結局ネコババしてしまう
○ナオ班title[いい事をすれば,いい事が返ってくる。]といい乍ら題名とは裏腹に[今,お金を見付けた事がいい事だから]結局ネコババしてしまう 以上
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16時40分~流砂川学舎 Y先生と翌日に向けてMTG。
「初めてのトライだった(書くワークは初めてで戸惑いはあったが底力みせた)に関わらず,無難にこなしてゆく子ども達、さすが」
→(昼間の動画を見て頂く)
「最初は緊張していたが,それなりに。小さい動きだけどやっている」「S君は、独創性もあり、かき回し感もあるが、飛び抜けている」が、「他のどの班、どの子もそれなりにやっていて表鷲科の初期の目標、達成している」
→(鳥劇から、王舎城での表現WSに萎縮しつつもまとめたのはさすが。明日はさらに、彼らの底力を存分に発揮できるようにお手伝いしたい。)
「このクラスは表現WSを重ねている特殊な6年生。もっともっと出来る筈。いい悪いでなく、〈頭の中の想像〉。好きにやっていいから、羽目を外してやってみよう!ということを伝えたい」
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■2日目。
・於ランチルーム 、欠席0
[Y先生による省察]
振り返り映像とRS。[久し振りの]WSで[緊張した]がちょっとずつ緩んで話し合っていく様子や、シートに書かれた自分たちの感想。
先生「やはり最初緊張してたけど日影の人たちの指示に従ってちょっとずつやれていた」
どうだった?発問に対して、子どもたち発言。
「[告げる]を先にやってみたけど、なんか普通でつまらなく→ネコババをやってみたら?意外に上手く出来た○」「悪い気持ちに、成り切れなかった」「全然言葉が出てこなくなった」「経験が無いから(イメージ)出来無かった」など。
先生「[やり易い、やり難い]以外に、Iさんが昨日発言した[頭の中だからなんでもいい![何でもあり!]を生かして頑張って下さい。」
鳥劇「今聞いてると→[しっくり]来る、来ないってのがどうやらキィワードとしてあるみたいですが」
日影「みんな、自分の殻を取っ払ってやろう、新しい自分が見つかるかも!?」
今日の目標の提示。
[目指せ、脳内バトル]~自分のキャラクターや登場の仕方、タィミングを考えよう!
班毎に。自分とはちがう性格を想像する手助けに、いろんな性格を羅列した「性格シート」も使ってみる。話し合いまくるグループ、演じながら調整するグループさまざま。
■発表
・(ナオ班)title[vsバトル]最初に発表された各々人格のキャラクターが生き生き描写され瑞々しい!(特に[流され易い]自分は、優柔不断でご都合主義の日本人の特質を鋭く抉る!S君まさかの[冷静]をクールに演じていた)
・(レナミ班 )titie[19歳、レナミ、お金の欲望]→のんびり、生意気、ヤンキーなど。中でもI君のブリッコは凄まじい!ラストの[ラブ注入~]にはみんなどよめいていた。(何気なくヤンキーが実は正義漢で、態度や言葉尻の荒々しさとは裏腹にひとりだけ、ブレない真の正義感が貫かれているさり気ない主張が。)
・(マヤ班)title[お金持ちのお嬢さま]ネコババするヤンキーと,告げる側のヤンキー、両側のヤンキーが激突、バトルが激化。(心理の多面性、見た目と心情の違い等、言葉を超えた子供たちの訴えが滲んでいた。)
・ (ヨリアキ班)titie[見られた千円札]→この班はアィディア豊富過ぎ、一度も立ち稽古無しのぶっつけ本番。最初、台詞がこんがらがりフライング。やり直しのハプニングは緊急性の裏返し。スナオ、真面目、心配性、嘘吐き、流され易いなどのキャラ設定。
不思議な外国人(日影先生扮する)闖入、S君(特別出演)絶妙の司書等複雑な設定。→この班は、昨日の[お金を(告げずに)そっと置いて行く]エンディングの劇 .(に、人格同士の葛藤、更に外国人や司書の絡みのみられる複雑な設定を絡めたイレコ構造で色々な事を考えさせられた。)
先生の投げかけで、子どもたちの感想タイム。
「今日はいつものみんなでなく。いつもの自分でもなく、不思議なスィッチが入って不思議な芝居になっていた」
「普通の感想、普通に云います。ウチの班、結構いいの出来た!と自信作を発表したが、1~3班それ以上の作品が出来ていてビックリだった」
「違う性格の役を演じてみてこういうのも有るんだなぁ」
「時間が過ぎたのを感じない[ドキドキした時間」だった。」
見たことのない姿を様々に見せてくれた6年生のみなさん。すばらしい目標達成ぶりだった。それを感想で言語化できるのも、すごい!
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鳥劇ふりかえりメモ↓
○発表の仕方。[題名]の後、個々のキャラクターを云ってからスタート、という最初の班のスタイルがわかりやすく良かった。後続もそのスタイルを踏襲できて良かった。
○リメイク2班、新作2班、盛り上がりの話は時間が足りなかった、もっとやらせてあげたかった!
○やってくうちにキャラクター等がどんどん[明確に]成ってゆくので楽しくなった。
○目指すところを[明確]に提示できてよかった。
○[バトル]明確化に拍車かけた、やりやすくなったのでは。
例=悪魔・天使の囁き等あの手この手を使って何としてもでも此方側に取り込もうと。