鹿野学園6年生③「見立てて、演じてみよう」(2022年1月)

☆活動目標:日用品(スリッパ)を他のものに見立て、即興で芝居を創造する。
☆学習目標:(変なことでも)思い切りやる。自由に連想・発想する力を育てる。他者理解を促し、協力・協働する力を身につける。(即興で演じることで、)事態に応じて素早く考え、行動する力を身につける。

2022年1月13日(木)・14日(金) 2・3校時 9:45〜11:35 @王舎城ランチルーム
全体ファシリテーター:齊藤
グループファシリテーター:高橋・安田・村上
記録:筧・藤木

1 伝言ジェスチャーゲーム   〈5グループ〉     10min
それぞれのグループに分かれてお題をジェスチャーだけで伝えていく。
「こたつ」「赤ちゃん」「ジョウロ」etc…

2 日常にあるものを、他のものに”見立て”てみよう     〈2グループ〉     25min
2グループで、それぞれ輪になり一人ずつ順番に、一つの道具を他のものに見立ててワンアクションしてい
く。発表の後には全員で「いいねっ!」
何も思いつかない人はバットに見立てて、巨人の星のテーマに合わせてスローモーションでフルスイング。

ーーー休憩ーーー

3 スリッパを何かに”見立て”て、日常生活を演じてみよう  〈5グループ〉  20min+発表25min
グループで、スリッパをお題のもの(家の中にあるもの、いるもの)に見立てて、それにまつわる会話をしてみ                                           る。「各人、最低1回は発語する」の条件の元に、何度か会話のラリーをする。ラリーは全員で「って、スリッパやないかーい!」とつっこんで終わるようにする。

4 リフレクションシート記入     10min

(2日目)
先生による省察。
伝言ジェスチャーゲーム、昨日のリベンジ。
ランドセルも見立ての材料に加えて、昨日の作品をブラッシュアップ、発表。

✳︎✳︎✳︎1日目✳︎✳︎✳︎
◎伝言ジェスチャーゲーム
1班/ソフトクリーム 2班/ピアノ 3班/自転車 4班/誕生日 5班/掃除機
・全班、どこも正解できなかった。
全問、ワンリアクションで正解できないような問題を選んだ。中でも誕生日は難しかった。誕生日ケーキぐら             いの変更は必要。
・ソーシャルディスタンス棒の無意味さが笑いを誘って良かった。
・掃除機のお題の時、誕生日のお題だった子が「あれぐらい簡単だったらできたのに」と言っていた子がいたが、結局掃除機はピザになった。
伝わらない面白さ、変化していく面白さを感じてくれればいい。
・生徒もリベンジしたいだろうし、明日もう1〜2巡挑戦させたい。

◎輪になってモノボケゲーム
A班/齊藤 村上 筧 B班/高橋 安田 藤木
1巡目/ペットボトル 2巡目/ザル 3巡目/タオル
・お助け処置のつもりだった「巨人の星」が罰ゲーム的役割になって、かえって生徒のヤル気モードを向上させた。
・A・Bとも男子のノリが悪かった。口では言うがジェスチャーはしない。
・A・Bとも自分の回答に集中して、他人のを見ない傾向がある。
・「イイネ」の復唱が良かった。何をやってもいいんだという空気が生まれ、自由な発想へ導ける。
・いい例をピックアップして動画へ。
A班 UFO どこでもドア など
B班 タイム風呂敷 五条悟 など

◎スリッパ劇場
1班「朝から雪あそび」 高橋  雪ダルマ 雪合戦の雪
2班「正月の朝」 安田  ゴキブリ 新聞紙など
3班「ゴキブリVS人間」 村上  観葉植物 ゴキブリなど
4班「正月の朝」 安田  テレビ駅伝 おとし玉など
5班「忙しい朝」 高橋  包丁 耳当て 強盗のナイフなど

・1班 配役やストーリーは後まわしでスリッパが何に見えるか遊ぶところから始めて、雪ダルマに見立てたと        ころで雪合戦というアイデアになった。スリッパを全員が雪に見立て、家の設定を無視した自由な発想がよ         く、またわかりやすかった。
・2班 冬の朝なら正月の朝だということで決まったタイトル。内容は全く正月に関係ない。
自由な人が一人いたので、その役(ゴキブリ)は彼にまかせ、男子と女子に別れて話し合っていたので統一感はない。キャラクターの設定が細かすぎたため時間が足らず消化不良。スリッパを全員でゴキブリに投げつけるというオチもうまく決まらず。
・3班 全体的に円滑に進む。観葉植物の存在が良かった。チーム名に時間をかけすぎたが意外にスムーズに進行。細かいことにこだわらず勢いで行ったのが功を奏す。「でやんす」という語尾が世界観を混乱させた。
・4班 正月らしい世界で良かった。特にテレビからの駅伝。
「イイネ」効果があったのでは。椅子に座らず床に集まる形もスピーディになった要因では。
・5班 練習に入るのが一番早かった。男子の強盗のアイデアありきで男女に分かれてそれぞれで作成。女子のキャラ設定は細かく決められており、女子が一通り芝居した所に男子が入るという作り方。

◎その他
・体操服で机なしの形式は時間短縮になって良い。
・明日は他人に見せること意識させて1ランクアップの芝居づくりを。
(高橋)

✳︎✳︎✳︎2日目✳︎✳︎✳︎
生徒の皆はランドセルを持って集合。O先生による省察。
昨日の1チームも当てられなかった伝言ジェスチャーゲームを、先生方がやる!鳥劇の人間も入って大人5人。お題は「DJ」。最初のY先生からノリノリ、動きも大きい。スムーズに伝わっていく。
F先生がO先生を、ソーシャルディスタンス棒(柔らかい)で思いきりたたく!
ジェスチャーは最後までバッチリ伝わり、見事当てました。さすが先生方。生徒の皆も、とっても楽しそうに見ていました。
お次は、昨日のリベンジ。やりたい子達の選抜チームで。お題は、「忍者」「注射」。忍者が難しかったようで、肘打ち、大工、野菜を切る、などに変化していました。「注射」は見事当てました!リベンジ、成功。
昨日のラッシュ映像も、皆楽しそうに見ていました。
楽しく、いい雰囲気で話し合いができているのはなぜだろう?ということを各班で昨日の話し合いの映像を見ながら話し合い、ふせんに書き、紙に貼る。
短時間でしたが皆たくさん書いていました。
それぞれの班でひとつずつ発表。O先生もそれを受けて、「違う意見が出ても否定せずに、まず受け入れていたからうまくいったんかなぁ。」
休憩を挟み、後半。昨日やった事を基本に、今日は、もうすぐ皆が使わなくなるランドセルも加えてさらに面白い作品を作ろう!いくつかの技術的なポイントを伝える。
どの班も、昨日よりさらにいいものを作ろうという雰囲気満々、とても活発に話し合いや練習をしていました。
練習の時間が足りないからもうちょっと延ばして、と鳥劇に交渉してくる子もいました。
発表は、それぞれの班が昨日よりさらにパワーアップしていました。ランドセルをコタツに見立てたり、スリッパをマイクに見立ててテレビで漫才をしている人になったり。
強盗がでてくる班も、ブラックさがさらに増して、凄みのあるストーリーに。
皆の良い意味でハチャメチャともいえる想像力や実行力で、バラエティ豊かな5つのストーリーを見せていただきました。
これからの皆がどうなっていくのか、とても楽しみに思います。
(藤木)