鹿野学園5年生①「こわれた千の楽器」(2023年6月)
★活動目標:なりきる、つながる、思い切る、うけとめる。
☆4年生での活動を踏まえ、きっかけを元にイメージを広げていく。
自分の予期とちがうものが出ても、受け入れたら面白くなるという実感をもってもらう。
2023年6月7(水)・8(木) 3・4校時(10:35〜12:10)
進行:中島(ビデオ)・中川。サポート:ごっちゃん、たろ、まめ、おく。
0.「集まってポン!」 5min
→どのくらい〈やる〉人たちか、様子見。「名札番号」仲間をテキパキ見つけて、「ポン!」ポーズしっかりやってくれる。「アイスクリームの味」では、チョコ味とチョコミントはちがう。「決められない」も一つの答え。ちゃんと自分の答えを言えてていい。オレンジ味、という答えには、「ああ!それもいいね~」と自然にまわりが反応してた。
1.中島さんからのミッションビデオ 〈みんなで〉 10min
①〈演劇のルール〉の思い出し。
②ミッションの提示。「物語を劇にしよう!」→『こわれた千の楽器』・・・ということは、登場人物は「楽器」
→楽器ってどんなのがある?・・・M先生とたくさん出してくれた。なんと27個!
→物語は前半を〈音つきリーディング〉。昨年の小口さんパパクラリネットや武中さんビオラ、ちょうど合っててよかった。
目をつぶって聞いてもいいよ、という声がけにぎゅっと目を閉じて、世界を想像している人も。
2.4人で一つのものになる練習 〈グループ・同時多発〉 15min
鳥劇見本:バナナか扇風機。「大きな・・・」りんご、自転車、ヨット、掃除機、コンパスなど。
中島さんからの「さわり方、かかわり方の練習」として。1番どうぞ、2番どうぞ、、。
→「りんご」:自分たちもやりながら、別の班も見える。「あっちの班わかりやすい」という声もあり、わかりやすくするために自然に工夫しようとしている。
→「コンパス」:「どっちの?」と聞かれ、「班で決めていいよ」というと、方位磁針のコンパスをつくりあげた班も。
3.楽器を決めて、なってみる 〈グループ〉 20min
・どの楽器にするか、グループで選ぶ。
・形ができたら「自慢のセリフ」を考える。言えるようになったら、鳥劇に見てもらう。
・「でも今は・・・」で、こわれてみる。その形をつくってみる。
→ホワイトボードの〈ミッション表〉に、自分たちの進捗を書き込んでいく。自然に動き出すのが本当にすばらしい。大人を活用して、「見てください」「ここからが決まってない」など伝えてくれ、ちゃんと自分たちの作品としての自覚がある。
4.物語体験 〈グループ・みんなで〉 20min
3の発表。「月」の進行役が、楽器をめぐっていってやりとりする。
「私は(楽器名と自慢のセリフ)。でも今は・・・」「おやおやここはこわれた楽器の倉庫だな」
言えそうなグループには、月に対して「言い返すセリフ」も、言ってもらう。
→楽器がかぶったことがくやしくて進まず、ミッション表がうまってなかった班も、別楽器で仕上げてやってくれた、すごい。
→ツリーチャイム:笑いのとれる作品。「月」へのセリフ指示まであって、オチも決まってた。
→カスタネット:こわれっぷりが、目線も悲哀を帯びててよかった。
→大だいこ、ウッドブロック::形が秀逸。それにしか見えない。
→他、わかりやすいティンパニ2つ、しさつ音のギロ、観客まきこみピアノ。全班、からだいっぱい使っていた。
5.楽器たちの「絶望のセリフ」をつくってみる 〈グループ〉 10min
「月」が去ったあとの楽器たちの気持ち、どうこわれているか、を考える。
班ごとにどうやってこわれたか〈設定〉を共有し、楽器の気持ちを一人ずつ書き出した。
6.リフレクションシート記入 10min
+++++2日目+++++
7.M先生の省察活動
ラッシュ動画を見て、感想。先生のテンポよい問いかけに、どんどん手が挙がって、勢いがいい。〈よかったところ〉〈テンション下がった場面〉みんなで思い出していく。その後、グループ活動。自分たちの映像【話し合いの様子と発表動画】を見て、気づいたことを伝え合う。自分たちの映像を恥ずかしがらずに分析するような表情で見ている・・・かっこいいい!!
最後にグループで今日のめあてを決めて、みんなに発表。めあてがちゃんと、それぞれになっていていい。
1班ツリーチャイム:大きな声で、目線を意識してがんばる
2班カスタネット:言い合いをせずに協力して楽しむ
3班ティンパニ:他のグループにない工夫を見つけ本番に活かす
4班ギロ:すきま時間をなくし、協力して楽しもう
5班ピアノ:失敗しても、せめず、よけいな言葉はなくしちょう戦しよう
6班ティンパニ:みんな助け合いながら協力して演げきしよう
7班大だいこ:堂々として、発表しよう
8班ウッドブロック:人の悲しむ言葉を言わず楽しもう
7.(翌日)省察後の「もっとやってみる活動」
気持ちが「セリフ」になるという解説。昨日書いてくれた「言葉」を紹介、演劇的な想像を刺激して、班活動へ。
全班ステージ発表、「なり続ける」ができていた。楽器の悲しみが伝わってくる班もあって秀逸。
+++++メモ+++++
・なんと、班分けはランダム。M先生「できそうな学級なので」とのこと。たしかに!
・先生「1日目よくやっていたが、それぞれ〈自分の中の答え〉と他者とのすりあわせの課題と、もっと観客を意識してできるようになるといいと思っていたら、省察で、すべての班が自分たちで伝え合って、しっかりそれぞれの目標設定が出ていた。最後の活動もそれに向かって取り組んでいてよかった。2日通しての感想も、自分の言葉でそれぞれが自分らしい表現になっていた」
・中島さんWSを分解して中川が代理進行。要素をわけたことで取り組みやすくする一方、もりだくさんすぎた面もあったか。
・1日目最後の「どうしてこわれたか」「楽器の気持ち」は、ざっくりした説明になってしまった。
・休憩なしで夢中でやってくれた。興味を持続していて、意欲的。「自分たちで劇にする」が当たり前になっていて、発表を恥ずかしがらない。そして、人の発表を見る雰囲気がいい。
・2日目活動前の説明に時間をとりすぎてしまった。作品紹介の「セリフ」はあらかじめ貼っておけばよかった。
・airdropいかないときに備え、USBもかまえておこう。