鹿野学園4年生⑤メディア表現ワークショップ「逆転時間」(2020年12月)

☆活動目標:〈逆転時間〉アプリを使った作品をつくろう!
☆学習目標:様々な映像撮影や編集のおもしろさを体感する。

アーティスト:望月玲奈さん(青学LCD)
コーディネーター:児玉龍太郎さん(青学LCD)
アドバイザー:苅宿俊文先生(青学LCD/鳥劇教育アドバイザー)
補助者:中垣・後藤・中川 記録:藤木

■1日目【WS】12月2日(水)5・6校時(13:30―15:05)@流沙川体育館
1.アイスブレーク
バースデーサークル、紙コップ積み
2. 〈逆転時間〉アプリの説明
3.簡単な作品づくり(5グループ)
初めに「アプリに使い慣れる」という意味で、少し簡単な作品づくり。
4.ストーリー性のある作品づくり(5グループ)
《休憩》
5.発表
6.リフレクションシートの記入

メディア表現WSは初めての4年生。映像を使っての望月さんたちの自己紹介、説明にみんな興味深々の様子。本編の前にバースデーサークル。言葉を使わずに誕生日の早い順に時計回りの輪になる。早い!20秒ほどで輪が出来上がる。みんな、お互いの誕生日をよく知っていることに驚きました。
それから班に分かれて紙コップ積み、これも早い。班のみんなで協力してパパッと。そして手を使わずに紙コップを倒してみよう!どうやって?おもいっきり息を吹きかけて倒す、手に持ったクリアファイルであおいで倒す。その一連の動きを動画で撮影し、逆転時間で見てみると…紙コップがバラバラになった状態からひとりでに積まれてゆく!面白い!
そして本編、逆転時間で面白い動画をつくろう!まずは、「ハンドパワーで紙をひきよせよ!」というミッション。児玉さん、子ども2人、J先生でみんなの前で見本をやる。紙をちぎって下に落としていく、という動きが逆転時間になると…バラバラにちぎられている紙が次々と手に吸い寄せられて、元の一枚の紙に戻った!すごい、逆転時間って面白い。
みんな逆転時間の面白さを感じたようで、班に分かれてすぐさま、動画を作り始めていました。面白そうと思ったことは、まずやってみよう!という勢いで、試しに撮ってはみんなで動画を確認して、こうしたらいいんじゃない?あっ、こういうのはどう?と、次々にアイデアが出ていました。
その後のストーリー性のある作品づくりでは、みんなの創作力がすごいので、望月さんが当初考えていた、班ごとにミッションカードを渡す方法ではなく、それぞれの班でやることを考えてもらうことに。
帽子やトランプなどの小物も存分に使って、体育館のあちらこちらでいろいろな作品が生まれていました。帽子は1班ぶん足りなかったのですが、取り合いなどになることなく、代わりにマフラーを使ったり、小物を入れてきたトランクを、これ使っていい?と借りて、トランクに乗って移動する人が現れるシュールな作品が生まれたりと、みんなそれぞれのアイデア、パワーを発揮して、あっという間に時間が過ぎました。
発表では、他の班のいろいろな工夫を見てすごいなと思った子、また、自分の思いと班の人の思いが違い納得できなかったという子、自分たちの班の発表の後に拍手がなくてショックだった、という子(それだけ自分たちが作った作品に自信があったのだと思います)それぞれあり、その気持ちを素直にリフレクションシートに書いていました。みんなのそのまっすぐさ、気持ちをちゃんと表せること、すごいなと思いました。

■2日目【省察&確認の活動】12月3日(木)3・4校時(10:35―12:10)@プレイルーム、流沙川体育館
2日目。まずはプレイルームで、J先生の話から。
「表鷲科では、普段の授業とは違うみんなの新たな、素敵な一面が見える、と毎回思います。昨日のみんなを見ていて、こう思いました。それは…」
と、そこでJ先生、みんなの前でなんと、パーン!と、クラッカーを鳴らしました!
「はじける力‼︎これがみんなにはあるんだーっ!」
と、ホワイトボードに『はじける力』の紙を貼りだす。
「みんな、『はじける力』が自分たちにあるって言われて、どう思う?どんな場面を見て、そう言われると思う?これから班に分かれて、どんなことが『はじける力』なのか考えて、それを紙に書いてホワイトボードに貼ってほしいんです。」
ワイワイと話し合うみんな。程なく、次々にホワイトボードに紙を貼ってゆく。そこには、
・楽しいことを、思うぞんぶんする。
・失敗してもちょう戦するところ
・何でもまずは、ちょう戦してみる
・どんなことでも、楽しむ!
・自分の意見を言ってみる
・一つの意見から、いろんな意見がでる
・はげまし合う
・ポジティブ
・やりきるところ
・ポップコーン力
などなど、様々な『はじける力』が出ていました。ホワイトボードいっぱいに埋め尽くされた紙を見て、うんうんとうなずくJ先生。みんなと一緒に、一つ一つの紙を声に出して読んでいく。そして、
「すごい!こんなに出るとは思わなかった。これだけの思いが出てくる、というのはこのクラスはやっぱりこうなんです、『一人一人が大切なメンバー』!」
それをふまえて、4校時はまた動画を作ってみよう!ということで、体育館へ移動。
昨日の作品から、もっと面白くしようとさらに工夫を重ねるみんな。ある班では、なかなか思うような作品が出来なかったようですが、タイムリミット5分前になってから、偶然近くにあったフラフープを使って、アフレコまでバッチリの面白い作品を作っていました。
どの班も面白い動画が出来るとJ先生に見て見て!と持っていく。「何々?すごーい!面白いねー!」とみんなと一緒に盛り上がるJ先生。
班の中でうまく話がまとまらない時は、J先生も交えて話し合い、解決策を考えている姿も見ました。
考えて、悩んで、楽しんで作った作品たち。4年生のみんなの『はじける力』、今回も思う存分発揮していました。
そして、J先生の常に子どもと一緒に楽しむ姿勢、子どもの言葉に耳を傾ける姿勢が本当に素晴らしいと思いました。