鹿野学園4年生①「詩の中の○○になってみる」(2023年6月)
●活動目標:没入する それを楽しむ 人のそれぞれを邪魔しない それぞれを大切にする
●狙い:3年までの自由な発散的段階を思い出させながら自分の中の感覚に耳を澄まし、どのような他者との関わりが可能なのかを実践していく
2023年6月12(月)・13(火) 3・4校時(10:35〜12:10)
進行:中島 サポート:れな、たろ、まめ2号、りょこ ※2日目は職場体験8年生も。
0.中島さんからのメッセージ 5min
3年間やってきた表現ワークショップの内容を思い出してもらう
今年初めてのクラスメイトも仲間に入りやすい導入に
4年生で学ぶことはなにかを伝える
1.パワーポイント 5min
鳥の劇場のメンバーを紹介し、人が生きていく間にはいろんな人と関わる事 や変化があることを伝える。キーワードは「出会い」で今後折々に触れてゆくようにする。
2.わたしあなたゲーム 〈グループ〉 10min
グループごとに円を作り、手のひらと目線で相手を指し回していくゲーム。 自分に向けられていると判れば「私」と答え、次に「あなた」と言いながら別の人に伝える。
→1.2.3グループ: 恥ずかしそうな児童、すでにアレンジを繰り出せる児童、理解に時間がかかった児童など様々で達成感にはあと少しといった様子。同じ相手を繰り返し指すことで笑いが生まれていた。
→4.5グループ:基本に忠実に回していくことでスピード感が出て楽しさを見出している。グループの一体感がある。
3.演劇のルールを知ろう 5min
中島さんから、演劇を楽しむ為のポイントを聞く。当クラスの雰囲気をかんがみたメッセージで、真面目にやりたい生徒、自我を発散させたい生徒、演劇にきちんと向かいたい生徒みんなのきもちを一つの方向に向けることができた。
4.演劇をつくろう 〈グループ〉 40min
登場人物3人がいくつかの言葉を交わす短いやり取りを題材とする。
→1グループはアイデアを次々出していく生徒とそれを受け止めて具現化する生徒がいた。2グループは着実に基本を押さえて行いながら工夫を足していくパターン。
◉石はこびゲーム
演劇のルールを振り返りつつ、例えば外国人など言葉が通じなくても、相手が物であっても演劇になるのはなぜかという話がある。そこで2人ペアになり、石と運ぶ人に分かれ、うまく運べるよう演技するゲームを行なった。
→相手の様子を見て応えることや観察することが意思疎通につながるとの理解を得たようだ。
5.各班の劇発表 〈グループ〉 10min
→評価したい点
「やろう!」という気持ちがほぼ全員に感じられること、他の人の発表をきちんと見れる姿勢、登場人物のキャラクター設定ができていたこと、自分たちでオリジナルのセリフやアクションを足していたこと、動きかたがわからない友達にアドバイスできていたこと。
→気をつけたい点
楽しいが勝り自己中心的になってしまう生徒のグループフォロー
6.リフレクションシート記入 10min
+++++2日目+++++
7.先生の省察活動
「3年生まではグループに鳥劇さんが入っていた。4年生になって自分たちだけの班、劇ができる班もできない班もあるかな~と思ってたら、1回目から全部の班がやれていた!びっくりしたよ」という先生の言葉に、「できるし!」と得意げな子もちらほら。
「楽しかったからできた」という声が多いのを受け、先生から〈「楽しかった」のはなぜかを考えてみよう〉の提示。
グループごとに、メイキング動画、発表動画をくばる。自分たちで見返して、いろいろ声に出していく。
今日も楽しむためにはどうすればいい?〈自分たちでルールを決めよう〉で、各班話し合って決めていた。
8.省察後の活動
ある詩を題材にした演劇を作り上げる。人間ではないものが登場物であったり、自分たちで考えるセリフがあるなど昨日より少しランクアップしている。
どの生徒も劇に前向きな姿勢があり、よかった。「笑い」がオチになる完成度の高いグループ、セリフと身振りで盛り上がりの山を作れたグループ、方向性がまとまりきらず中断したグループと様々であった。
→アイデアを出す人と受け止める人どちらもいてグループ活動になりうることや、それぞれに得意なことがあることを理解できた様子。
メモ:
・「演劇のルール」を核に、発散から協働への移行が、自然に集中していく感じでよかった。
・発表の刻み方にバリエーションがあったので、ステージ発表もスムーズにいけていた。
・職場体験初日の8年生、写真撮影や見本演技などしっかりやってくれた。4年生も8年生の存在が新鮮だったようで、「次も来る?」と聞いていた。
・2日目の「詩」は、一気にレベルアップ。まず「区切り線まで」全班できたのがすばらしかったので、そこで終わる形もありえた。今回はあえて、その後にも挑戦。うまくいかず悔し泣きの涙もあった。職場体験8年生が4人交互に、つかずはなれず「大丈夫」「うちらもこういうことあった」「てか、もめてばっかしだった」など声をかける様が等身大でよかった。