鹿野学園7年生 ②「みんなでひとつの風景」(2024年11月)

2024年11月28日(木)・29日(金)

進行:さいとう、ごとう、こすげ、まつした、おおた
撮影:おく、たかはし

活動目標:相手の意図をくむこと

11/28(木)1日目

ふっゆーがっは―じまるっよーーーーー!!!
さむいさむいさむい
おらとってもさむいだす、こんなこっちゃ春までのりこえられないっす
おらさむいとからだの節々から紫色のオーラが出てきちゃうんす、それ見て周りの人が「あ、紫色のオーラだ」って言うからなんかちょっと気まずくって、だからなるべく暖かくして過ごしたいんだよねー、冬はとくに!
もうさむいから体うごかすっす
うーうー、

◆アイスブレイク
〈拍手まわし〉
拍手をまわすぅんよ
目の前でたたいた拍手、これをね、隣の人にまわしていくんよ
ぽんぽんっとリズムよくまわしていくんやけど、これはやくまわしてくとだんだんむずかしくなっていくんだよね
目標は「できるだけはやくまわす」こと、ぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱーーーーーー!!!とね!
でもどうしたらはやくまわせるか???
いろいろな意見が出てたのだけどね、たとえば
・順番をきめておく
・手の方向をわかりやすくする
・輪をひろげるorせまくする
ふむふむ、どれも効果はありそ、ひとつひとつ試してみるだよ
この細かなことを検証していく時間、おらすごいすきなんだよね
仮説をたてつつトライアンドエラーをくりかえしていく過程って、結果がどうなろうと経験値という財産だよね、フ〜たまるよね〜経験値

◆みんなでひとつの風景①
もらったお題をグループごとにからだで表してみるよ、でも言葉をつかった相談をせずに!
りんご、トマト、ゴーヤ、かぼちゃ・・・、身近なものばかりだけど、相談せずにやるとなるとむずかしいんよな、ついつい言葉が出てきて指示しちゃったり。。。
ねこ、にわとり、ライオン、ワニ、やかん、ヘリコプター、ギター、ピアノ、、、次々と出されるお題にみんな悪戦苦闘(笑)
これってあれよね、自分の思い通りにならないことやうまくいかないことをどう受け入れていくか、的な?
本当はこうしたかったけど、相手がそのとおりに動いてくれなかったり、相手のやることにどうすればいいかわからなかったり、、、
今回のワークの目標は「相手の意図をくむこと」
相手の意図をくみつつ、誤解も間違いも、発想の転換でおもしろく!ってことか!

◆みんなでひとつの風景②
次のワークはちょいと発展して、出されたお題の場所や状況をグループでつくってみようって感じ
ひとりずつくわわっていって、お題の場所にいそうな人やモノになっていくんよね
見ている人はそれがなんの場面か当ててみるだよ

まずはおらたちの見本「工事現場」を見てもらったよ
地面をハツってる人、がれき、クレーン、操縦者、赤コーン、、、
演劇人ってほんとなんでもやるよね、でもみんなそれぞれちゃんと表現しきってていいよね、ありあり
みんななんのこっちゃかわかるかな?(笑)?
みんなに出されたお題は以下の通り、
レストラン、公園、スキー場、図書館、誕生日、夏祭り、もちつき、海水浴場
どれもそれぞれ特徴があるよね、それをうまくとらえてからだで表現できるか?
みんないい感じだったなぁ、前の人が何をしているか、ちゃんと観察してたよね

さ、ここでいよいよ加米良萬(かめら・まん)先生の登場なんよ
誰?って感じだけど、その道じゃ超有名なカメラマンらしいよ
のっけからプロメテウスがうんちゃらかんちゃら言ってるけど、もう何言ってるんだかぜんぜんわからないよな
でもなんかテンションはすごいからホールに緊張がはしってるわ、只者じゃないってことだよね
というわけで、先生の撮りたい風景をみんなでつくってみようってことで、グループごとにお題がわたされたよ
ありえない風景っていうけど、身近にあるような場所じゃないっていこと?
どんなだろうなあ、みんなだいじょうぶかな?

発表はまた明日〜〜〜!!!

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11月29日(金)2日目

2時限目 省察

 各チームに分かれて、テーブルに座ってスタート!まずは昨日それぞれに書いた「リフレクションシート」を子どもたちに戻して、昨日自分がどんな事を感じたり考えたりしたか、記入内容を振り返りました。そして「振り返りシート」(A4のプリント1枚)をそれぞれに配布。
振り返りシートには ①どの場面が一番楽しかったか? ②どうして楽しいのだろう? ③何を意識して活動したいか? の3つの問いがあり記入するようになっている。
 振り返りシートに記入する前に、各チームで昨日の表現ワークショップを撮影した動画(5〜6分)を見て振り返り。どのチームも動画をじっくり見て、時々笑ったりして見入っていた。

 動画を見終えた後は、振り返りシートの①、②を記入、発表しました。
①の問いに対して、全体の1/3程度の子どもが「拍手まわし」の場面が1番楽しかったと回答。
理由としては、
・インチキせずに他のチームに勝てたから
・一番早くできたから
・間違えてもフォローし合えたから
・早くできるよう工夫できたから
・集中しつつも早くできたところ
といった意見が出ていました。

「みんなでひとつのモノになる」の場面が一番楽しかったと回答した子からは、
・難しいからやりごたえがあった
・皆で声を出さずにできたから
といった意見があった。

「みんなで風景をつくる」の場面が一番楽しかったと回答した子からは、
・皆で考え合いながらできた
・協力できたから
・皆が何をやっているか、くみ取ってつなげるのが楽しかった
・最後のお題のときは、言葉を使っていいルールだったから、自分と皆の意見を相談して一つにできた。
といった意見があった。

ちなみにしんちゃんは「拍手まわし」の場面が一番楽しかったです!その理由
は、回数を重ねるごとに、テンポ、スピードが増してきたり、拍手の方向性、「渡す、受け取る」の正確さも増してきたり、チーム力が上がってきている実感があった。その実感をテームで共感、共有できていたから楽しいと感じた。

 省察の最後は、振り返りシートの③「何を意識して活動したいか?」についてそれぞれシートに記入した。記入できたら、チーム内で何を書いたかひとりひとり発表しました。

そして、たろさん扮するカメラマンの加米良先生登場!!
昨日の最後に加米良先生から与えられたお題を各チームで創り、写真を撮影していました。その写真を加米良先生と皆で見て、何の風景を表現しているか、考えたり当てたりしました。
正解は、 玄武チーム 原始時代
     朱雀チーム 宇宙人に遭遇
     白虎チーム 深海を探検
     青龍チーム 怪盗が名画を盗む でした!

……… 10分休憩 ………

休憩の後は「風景を創ってみよう2.5!!」
昨日の加米良先生のお題に前後のシーンを足して、短いお芝居を創ってみます。25分後には発表タイム、加米良先生と皆の前で発表しました。

玄武チームは「原始時代」
   マンモスが出てきて、ヤリで倒して、火を起こして、マンモスを焼いて、
さばいて、食べていました。食べ終わった骨は投げ捨てる!
マンモスを2人1組になって大きさを表現していました。

朱雀チームは「宇宙人に遭遇」
   UFOに乗って宇宙人が登場、UFOを降りると人間たちに銃で撃ち殺さ
れてしまいました。宇宙人の動きがクネクネしていて、タコ型の宇宙人を
連想させました。UFOに乗っている表現が工夫されていて、ちゃんと
UFOに見えました。

白虎チームは「深海を探検」
   船から海へダイブ、深海へ行くとチョウチンコウやカニ、魚に遭遇。
   泳ぎながら深海生物たちと触れ合います。最後は船に戻って終り。
   机を倒して船を表現したり、椅子から飛んでダイブ感を表現したり、工夫
していました。

青龍チームは「怪盗が名画を盗む」
   名画の横に警備員がいる。後ろの方からコソコソと怪盗が入ってくる。
なぜか怪盗は全員ギャル!?ギャルだから名画以外の物も気になって、
警備員をあしらって、盗んで、逃走していった。
モナリザだろうか、名画役の子は少し体を斜めにして、顔は正面でほほえ
んでいた。怪盗は全員ギャル、ギャル言葉を使ったり、逆ピースをしたり、
キャラクターが際立っていた。

最後は振り返りシートに感想を記入して、表現ワークショップは終了しました。

しんちゃんの感想
 お題の「風景」をチームで表現する。言葉を使わずにポーズだけで、相手が何をしているのか想像して次につなげていく。この単純なゲームを子供達と一緒になって行った。ワークショップの後で自分の行動や内面を振り返ってみると、相手のポーズを見て想像して理解しようとしたり、相手に自分がどう見えているか想像したり考えたり、間違えたり勘違いしてもチームで笑って楽しんでフォローしたりしていた。自分では気づかないうちに、観察力や想像力、理解力、客観的に自分をみる力、伝える力、共感力、協調整など色んな能力が刺激されていた事に気がついた。