鹿野学園6年生「ちょっとだけお芝居の台本を書いてみよう」(2025年5月)
活動目標:セリフの出てくる“状況”を想像してみよう。“状況”を想像しながら、セリフを考え、実際に演じてみよう。
学習目標:「状況想像力」・「関わり方」
与えられた条件から、「登場人物」・「それぞれの登場人物がその前に何をしていたのか」・「登場人物同士の関係」といった状況を細かく想像して、その登場人物が“喋りそうな”セリフを考える。
後半は少ない人数での活動になるので、より主体的な関わり、より深い他者との対話が必要とされる。
日時:2025年5月26日(月)・27日(火)2・3校時
進行:より、しんのすけ、ゆい、まっちゃん 記録:おく
1日目
👹イス取り鬼🪑
鬼を空いている椅子に座らせないようにするゲーム
今年の鬼は強かった。
なんていったってバスケをしている若い先生だから、動きが俊敏だ。
子ども達にはズルO Kで作戦を考えさせた。先生を突き飛ばしたり、押すのはダメ。人を傷つけることをしてはいけないということは、ゲームでも演劇でも大切なんだ。
イスの並べ方を工夫する。これは絶対出てくる。
スクラムを組むようにして残り1脚を囲む。これは新しい。
確かに手を使ってはいるが、先生を傷つけていない。守りの姿勢。
子ども達と先生。1分以上硬直状態が続いた。
これは楽しいか?
不意にそんなことを聞かれる。子ども達は楽しいと言っているが、ゲームとしてはおもしろくなく見える。
ズルなしで頑張ってみなさい。
イスを近づけるのもなし。そのままで何秒もたせられるか。
激弱すぎた。
それでも作戦を練って、試して、何度も挑んでいく姿が良かった。
見ている側も一緒になって盛り上がっていた。
「うん。」のいろんな言い方を考える🤔💭
「うん。」のシチュエーションを詳しく、具体的に考える。
まず鳥の劇場が「え。」の例を示し、子ども達に当てさせた。
1人目の例では、嬉しそう、驚いている、と出た。
答えのシチュエーションを具体的に言うと2人目以降の例では、子ども達の方から具体的に答えてくれた。
飼っている犬がペットシーツにおしっこをしそうでできなかった時の「え。」
に対して
彼氏が前の日にフェラーリで来ると言ったのに軽自動車で来た時の「え。」
社長が山盛りの書類を渡してこの仕事やっといてと言われた時の「え。」
お母さんがお土産を食べて良いと言ったが洗濯物を畳んでねと言われた時の「え。」
急に解像度が上がってびっくりした。よくそこまで言語化できるな。
今度は子ども達が「うん。」を使って考えてみる。
詳しく考えることが難しい子ももちろんいる。
考えるのに時間がかかっても取り組もうとする、大人が質問して考えてくれる様子が見えた。
ゲーム中に母に話しかけられた時の「うん。」
友達がゲームの話をしていて興味がなかった時の「うん。」
友達の話を8割聞いていない時の「うん。」
1年生が入学式で校長先生に向かって返事をする時の「うん。」
「穴あき台本」を完成させて、発表する📝
人物A、B、Cが出てくる簡単な台本のA、B、Cの人物像と最後のセリフを考えて発表する。
どこのグループも細かく人物設定を考えていた。
A 宿題をやったが自信がない 宿題で間違いがないか常に心配
B 宿題をやってないし自信もない やっていない仲間を探している人
C 宿題をやってないが自信がある 言い訳をする人
このA、B、Cの関係が面白かった。
A 次の時間、外国語だね。
B 宿題、やった?
C うん。
C 最後に宿題したの1年生の時かぁ。
最後のセリフのオチが素晴らしかった。
ビビりな性格を呼吸の荒さで表現した子もいた。
1日目はここで終了
鳥劇からの良かったところ
前のめりで発表を見る
嫌なコメントが出ないので安心する
発想が面白い(具体的な部分)
発言できる雰囲気がいい
笑顔が多くて、反応をわかりやすく出してくれる子が多い印象だった。
先生が、普段と違う様子が見れた子がいると言っていた。
トリジュクで得られることを感じてもらえた。
2日目
先生2人からの感想
笑顔がいい
発想が面白い
目を見て発表の演技をしていた
イス取り鬼史上最強の鬼から「イス取り鬼簡単だったなぁ」と言われていた。
鳥劇からの良かったところをしっかりめに伝えた。ちゃんと聞いてくれる子達だから成り立った。
先生からの省察で、「何で話し合いができて、楽しんで取り組めたのか、どういう雰囲気だったらうまくいくのか」を個人で紙に書いた。
みんなが仲が良い
人の意見を肯定してあげれるから
みんなが笑っているから
みんなが息ができて楽しめる。(緊張すると息が詰まる)
発表の時にリアクションをしてくれる
失敗しても責めたりしない雰囲気だったら、失敗したら責められるからやりたくないという気持ちがなくなりうまくいく
などが出た
この紙に書いたことはみんなの前では発表せず、完全に個人での作業だった。
発表することが恥ずかしい子もいるし、発表することを考えて思ったことをそのまま書かない子もいるので、このやり方も良いなと思った。
イス取り鬼もして2日目のワークに入った
風邪をひいて休んでいる子がいたのでグループをチェンジし、もう一度台本を完成させるところから演技をするところまでやった。
今回は最後のセリフ以外にも、物語の前後を足しても良い。
グループをチェンジしたことや、基本的に同じことをやるからか、1日目より活発なところが多かった。
発表の演技もぐだぐだすることなく、自然な会話で表現できる人たちだった。
今回のトリジュクで
よく発表する子が決まっていて、毎回必ずその子達が手をあげている。
全体的にこの子たちに全部任せる空気にならなければ良いな。
他の子達の意見も引き出せるようになりたい。