鹿野学園4年生②「詩の中の○○になってみる」(2023年7月)

●活動目標:やってみる 考えて決める〜自分で・ひとと話して〜
●ねらい:詩をもとにイメージを持ち、それを演じてみると意外とやれる自分の発見 他の人の面白さの発見
2023年7月3日(月)・4日(火) 3・4校時(10:35〜12:10)
進行:中島 サポート:れなさん、たろ、コスー、りょこ

1.振り返り  5min
 中島さんから前回の振り返り。人間以外のものにもなることができ、その難しさと面白さを思い出してもらう。
 自分の班以外の発表も改めて確認し、いろんな表現があることを知る。
2.演劇のコツの伝授   30min
 新しい班になって初めてのお芝居に挑戦。バス停での3人になりきり、読み合わせをする。配役を変えてやってみる。
 コツ伝授①もし意見が割れたらどうする?→それをきっかけに劇を発展させることができる!スタッフによる例示を見せ、困ることはあるけれど理由を聞くことで明確になり、前に進めることを伝える。キーワードは「なっとう(納得)」で、納得することを中間ゴール地点にしてみよう、と提案。
 コツ伝授②「きくのはな」の詩を題材に、読み方によってさまざまな情景が浮かぶこと、感じ方が変わることを伝える。スタッフによる例示を見せたところ、たろさんの激情版きくのはなに生徒たちは大ウケ!
 全員でタネになり、水や太陽や肥料によって芽を出して花をさかせるワークでは、それぞれの個性が光っており、一つとして同じ花がないのがとても良かった。

3.「いちばんぼし」の詩を味わおう 10min
 同じように「いちばんぼし」の詩を題材に、読み方とそれによる感じ方を体験してもらう。特に深い部分は星が自分を見つけるというところで、何億光年も離れた場所から見つけられる…とは?自分なりの解釈ができるよう、中島さんからいくつかのヒントをもらう。
 全員で星になってみるワークでは、飛び跳ねてきらきらを表現する子、じっと座って片手を微かに動かすことで星のチラチラした光を表わす子など、発想のユニークさに感動!
4.演劇をつくろう  〈グループ〉 20min
 各班でお芝居を作り上げる。
5.各班の劇発表  〈グループ〉 15min
 →評価したい点
やるぞ!という気持ちが全員に感じられること、アイデアを出し合って各班それぞれ形にしていたこと、登場人物のキャラクター設定が面白かったこと、他の人の発表をきちんと見れる姿勢。
星を見つけられる人とそうでない人がいる二人組をどう表現するかが変化に富んでいて良かった。例えば首を後ろに倒して見える方角を向いていたり、ケータイをいじっていて見えない状態にするなど。
 →次回へつなげる点
なっとう(納得)が意識無意識関わらずできていたかどうか。星と人間の距離を長く取り理物理的に遠さを表現する班が多かった。
6.リフレクションシート記入 10min

+++++2日目+++++

7.先生の省察活動
「なっとう(納得)した」とはどういうこと?と全体への問いかけののち、各班で昨日の納得ポイントを振り返り、今日のめあてを考える
8. 省察後の活動
昨日とは違う表現でやってみよう…と中島さんから前置きがあったあと、くるっと回って星になる!くるっと回って星を見つけるひとになる!くるっと回って星を探すひとになる!と3パターンで思い出し。
中島さんが演劇のコツを2つ伝授。一つ目は台詞の正確さや順番にこだわりすぎないでよいということ。二つ目は繰り返しを繰り返さない、つまり同じ言葉でも言い方や表現で違う印象になるのが演劇の面白さということ。
少し難しいようだが、早く劇をやりたくてウズウズしている生徒たちは新しい挑戦に期待を膨らませているように見えた。
→スタッフによる例示はなかったにもかかわらず、各班自分たちで考え、意見を出し合って納得ポイントを見つけながら、新しいものを作り上げていた。
昨日時点での他の班発表で得たアイデアを取り入れて(でもオリジナリティを加味して)形にしていたのが印象的。懸念事項として、星とひとが大きく離れている場合に声が聞き取りづらい・見えにくく演技が円滑に進まないということが発生!
中島さんよりアドバイス、「星とひとの距離は、離れているパターンも良いがそうでないパターンでも演技はできる!」例として5班に発表してもらう。距離感が変わったがゆえの面白さや、それを生かした台詞の言い方があり、とてもうまく作り上げていた。
→各班それぞれにやりたいイメージが明確になっていて、個性が感じられる劇発表だった。星を見つけられない理由が演技ポイントになっている班、ひと2名のやりとりが教わった「演劇のコツ」で変化に富む班、星の位置やロケーションに面白さがある班とバラエティ豊かであった。
思い描くところまで自分ができなかった悔しさを抱えた子もいたが、中島さんから、「面白かった」という思いと「もっとやりたかった」と感じる悔しさ両方とも得られたらお芝居として十分だったと思う、との言葉があった。子どもたちも頷いていたので、実りある2日間だったと感じる。