鹿野学園2年生①「インタビューリレー」(2025年5月)
活動目標:集中して楽しく活動しよう
ねらい:表現を受けとめてもらう体験/発信と受信
日時:2025年5月15日(木) 4校時(11:25~12:10)、5月16日(金) 3校時(10:35~11:20)
進行:ごっちゃん、せんちゃん、たろ、まっちゃん、やすだっち
記録:レナさん(1日目のみ)、おくさん
5月15日(木) 1日目
◎まずは鳥劇メンバーの自己紹介をコール&レスポンスで。
◎次に「だるまさんが〇〇した」
その場で「だるまさんが」の声に合わせて6歩あるき、ごっちゃんの出すお題にこたえた動きをする。前半は1・2班の合同で、後半は3・4班の合同でやりました。
〇お題はこんなのがありました。
前半の組: ①熱いお茶を飲む ②サッカーをする ③勉強をする ④はみがきをする ⑤土をほる ⑥おばあちゃんになる ⑦コックさんになる
後半の組: ①冷たいお茶を飲む ②バスケをする ③テレビをみる ④食器を洗う ⑤髪の毛をかわかす ⑥赤ちゃんになる ⑦おすもうさんになる
〇特にたろさんがいいなと思ったのは⑦コックさんになる
ボールで何かをかきまぜて、それをフライパンで焼いて、という風に作業を細かくていねいにやってる女の子たちがいました。男子が形だけ包丁作業をしてるのに対し、この子たちは普段からお母さんのお手伝いとかしてるんだろうなと、その観察力に感心しました。すばらしい!
◎次に紙でマイクを作ってからの「インタビューリレー」
お題に書かれた質問をマイクでし、マイクで答えるを順番にリレーしていくというもの。
〇お題は ①今朝の朝食 ②好きな色 ③好きな科目 ④好きな食べ物 ⑤好きな給食 ⑥好きな動物 ⑦好きな遊び ⑧好きなスポーツ
〇たろさんの班は「今朝の朝食」だったのですが、品数が多すぎてコール&レスポンスが大変でした。例えば、ご飯とお味噌汁とツナニンジンサラダとソーセージと目玉焼き…と続くと、とても覚えられないので、特徴的なもの、例えば「ツナニンジンサラダ」を選んで言うことにしました。また、子どもの一日は長いので、朝食のメニューを忘れる子も多く、その場合は前の日の晩ご飯を言ってもらいました。
次のような感じです。
①ツナニンジンサラダ ②コーンスープ ③バナナ ④ハンバーグ ⑤ソーセージパン ⑥サンドウィッチ
次のお題は「好きな色」だったのですが、慣れてきたのかふざけだすようになりました。最初の子に対し、「うんこ色」とチャチャを入れる子がでると、次々に「うんこ色」コールが起きるようになりました。けれどその子は、平気な顔で「バナナ色」と答えました。低学年大好き「うんこ」ネタに動じないのもスゴイのですが、「黄色」ではなく「バナナ色」と変化球をまじえる答えもスゴかったです。
しかも次の子が「金色」と答えたのに対し、その子は「金色の金は〇んたまの金」と下ネタ返しをしたのです。なんだこの班。
ちなみに「好きな色」はこうなりました。
①バナナ色 ②金色 ③青 ④黒 ⑤オレンジ ⑥黒と白
〇他の班での出来事
「好きな給食」のお題の時、給食が食べられないアレルギーの子がいて、「食べたことがないから言われてもなぁ」となっちゃって困ったそうです。
◎気づいたこと
・「だるまさん」のルールを共有できるようになった。
・「あ、指で歯をみがいてる子がいるよ」とひろってあげると、それをまねる子が多くなった。(こんな方法もあるんだという気づきにもなるので、悪いことではないのでは?)
・去年より聞けるようになった。
・お題のカードをいじらなくなった。
◎ふりかえりシートから
・「はずかしかったけどがんばった」去年にはなかった答えで、「恥ずかしさ」が芽生えつつあるのか。
・シートの項目にある「がんばったことはなんですか」の「がんばる」の概念がわからない子がけっこういた。
5月16日(金) 2日目
◎まず、昨日の動画をみて思い出してもらったら、先生や鳥劇に感想を言ってもらい、今日の活動にいかすようにがんばりましょう。
◎先生のふりかえりと感想
〇ふりかえりシートからいくつかピックアップ
・ひとのことが知れた。
・自分のことが言えた。
・自分を知ってもらってうれしかった。
・はずかしかったけど言えた。
・むずかしかったけどできた。
・みんな一つ一つちがった
・みんなががんばってた。 …など
〇感想
「だるまさんが〇〇した」では、1年生の時の表現ワークショップで見られたような、止まる時にふざけて止まらないことなどなく、「止まる面白さ」を感じられるようになっていた。
表現を見ている側も思わずやりたくなって入ってしまうようなこともなく、「やる」と「みる」の境界ができていた。
どうすればその場を楽しめるのかを考えられるようになってきているように思う。
◎インタビューリレー2
みんなが座ってる中、質問する人とされる人だけが立ってインタビューする。質問者は「答え」に対してもう少し掘り下げた質問をもう一つする。これをリレーしていく。クイズも入れてみる。
〇たろさん班の場合
お題を「好きな食べ物」とし、二つ目の質問は各自に考えてもらうことにしました。
まずはたろさんが「たろさんTV」のインタビュアーになりAさんに聞きこみます。
Aさんは「スシ」と答えました。そこで「何のネタが好きですか」と聞くと「イカ」と答えました。
これで1ターンです。
次にAさんに街頭インタビューという形でされる人を探してもらいました。
AさんはBさんに質問しますが、Aさんはお題をカードから選びたいと言い、Bさんに「好きな給食は」と聞きます。
Bさんは「ゼリー」と答えました。Aさんは「何個食べますか」と聞き、Bさんは「1個」と答えました。
まとめるとこうです。
A:「好きな食べ物」→「スシ」 「好きなネタ」→「イカ」
B:「好きな給食」→「ゼリー」 「何個」→「1個」
C:「好きな食べ物」→「リンゴ」 「理由」→「甘いところ」
D:「好きな科目」→「図工」 「理由」→「つくるところ」
E:「好きな動物」→「ネコ」 「どこ」→「肉球」
F:「好きな色」→「紫」 「嫌いな色」→「うんこ色」
ここで1周してFさんがたろさんに「嫌いな食べ物」を質問します。
たろさんは「スイカ」と答えると、Fさんはびっくりして理由を聞きます。たろさんは詳しくワケを話しました。
カブトムシを飼ってた。エサにスイカを与えてた。そうじをしなかった。スイカにウジがわいた。その光景と匂いで嫌になった。
すると今まで飽きてとっちらかってたメンバーが、たろさんの話を聞きに集まってきました。
そして、私ナスが嫌い、僕メロンが嫌いと、「嫌いな食べ物」を言い合うようになりました。嫌いな物が一緒だと共感し合い、食感が嫌、匂いが嫌と理由もすすんで言うようになったのです。今日の時間で一番集中しているように思いました。
終了時の個人の感想を言うコーナーで「今まで秘密にしていた嫌いな食べ物を言うことができました」と言う子もいました。
たろさんは秘密が聞けてうれしかったけど、子どもが「嫌いな食べ物」を秘密にしなきゃいけない状況ってどういうこと?とも思いましたが、深く考えないようにします。
〇他の班の場合(というか反省)
・インタビュアーとされる人2人だけ立たせたので、他の人に聞かせるという意識がとんで、フォーカスが2人の間だけになり、声が小さく聞きづらくなり、聞く方も離脱するという悪循環がうまれた。「インタビューのフォーメーション」をしっかり確率しておくべきだった。見せる意識のある「ジェスチャーのフォーメーション」と同じにするべきではなかったかも。テレビの中の人と外の人みたいな分け方に次はしてみよう。
・座って見てる人の集中がとぎれがちだったので、見てる人もマイクを1人に集中させるということをしてみた。けど一度くずれるともうダメ。
・飽きていた。でもクイズは正解する。
・先生のふりかえりの注意点が生かされてなかった気がする。発展になっていない気がした。「人のすることを楽しむ」というテーマなのに人の話が聞けてない。
・質問を考えるのは関連したことを入れようと工夫する試みがみえてよかった。
・聞く人の役割があるといいかも。観覧席から拍手など。
・記者会見方式もいいかも。
と、いうわけで今回も試行錯誤の日々でした。がんばろう!