青高⑧「地域に必要なものとそうでないものを見つめてみよう その2」(2024年11月)
●活動目標:地域に必要なものとそうでないものを見つめ、議論する過程を体感する
●ねらい:他者との共同作業を通しての合意形成力・問題解決力の習得
2024年11月20日(水) 3・4校時 生徒14名
進行:小菅 サポート:坂口
会場:青谷高校多目的室
1.ふりかえり 5min
2.ゲーム(2グループ・全員) 10min
3.鳥取の名物について(全員) 10min
4.グループワーク 10min
休憩
5.発表 10min
6.グループワーク 10min
7.発表 10min
8.まとめ・リフレクションシート記入 15min
今日の授業は「地域に必要なものとそうでないものを見つめてみよう」、目標は前回と同じなのですがぐっと踏み込んで能動的な内容でした。
先週、様々な考えかたがあることを目の当たりにし、時に自分とは異なる意見を受けとめた高校生の皆さん。
それを議論する過程を体感するところまで持ってきたのが今回です。とても生き生きと楽しそうな顔が印象的でした。
振り返りののちゲームを行いました。グループ内で1から20までの数を順番に言うのですが、誰がいつ言うかわからない。発語のタイミングが二人以上かぶってしまったらやり直しです。周りの空気を察知して行動を起こしてはじめて達成するゲームです。最後は小菅さんや先生も加わって新しいルール(負荷)のもと挑戦して盛り上がりました。
小菅さんが「鳥取の名物って何がありますか?」と投げかけます。
みんなから出てきたのは砂丘、コナン、豆腐ちくわ、大山、因幡の白兎、梨などなど…。このうち、鳥取唯一といえるもの3つにしぼりました。
その3つをチームとして、それぞれ自分のチーム(名物)がいかに他の2つより鳥取名物として相応しいか、プレゼンテーションのための作戦会議の始まりです。その3つとは白バラ牛乳、コナン、ゲゲゲの鬼太郎!
発表の時間です。
白バラ牛乳チームが「鳥取に古くからあり、歴史が一番長い」と言ったかと思えば、コナンチームは「世界中にファンがいて知名度が高い」と主張。ゲゲゲの鬼太郎チームは「世代を超える魅力があり地域街おこしにも一役買っている」。
東京出身の小菅さんの心を動かし、3つのうちこれぞ鳥取の名物と言わしめる1つは一体どれなのか!?甲乙つけ難くて迷っている様子です。
もう一度グループワークに戻ります。
次は自チーム以外のふたつの名物が「鳥取の名物といえばコレ」になり得ない理由を考えよう、というもの。ただし、ただの否定ではなく明確な理由をのべること。ここでは、相手の主張を受けとめた上で自分たちとどう違うのかを挙げるわけで、洞察力やリサーチが必要になると気づいた生徒もいました。
また、地域のものを題材にしていながらも、説得するにはグローバルな視野が居るのです。
続いて発表の時間です。
面白いのは、あるチームの発表の途中でもその他のチームから「いや、それはちがう。なぜなら…」と食い気味に意見が飛んできたり、「ちょっと待って!?じゃこういうこと!?」と反論が起こったり、「世界規模で戦える題材はそもそもずるいわあ〜」と根本にたち返った人がいたこと。
小菅さんが言いました。「皆さん、もうお気づきかと思いますが面白いのはこれからです。意見に意見を重ねて討論していく過程が、一番盛り上がるんです。これをディベートと言います。」
熱を帯びていよいよこれからという雰囲気ですが、ディベートに持ち込むのは次回。すでに心待ちにしている人もたくさん居て、好感触でした。なかには、こんなテーマで討論してみたいと発案した人もいましたよ。
意見をくみ交わすけれど実は正解があるわけではないのが今回の授業。しかし合意形成力や問題解決力に確実にひもづいている時間でしたね。
次回は、このクラスの表現ワークショップ授業の山頂に登れるような気がします。スタッフとしてもとても楽しみです。