青高⑦「地域に必要なものとそうでないものを見つめてみよう」(2024年11月)

●活動目標:地域に必要なものとそうでないものを見つめ、議論する過程を体感する
●ねらい:他者との共同作業を通しての合意形成力・問題解決力の習得

2024年11月13日(水) 3・4校時 生徒11名
進行:小菅 サポート:坂口
会場:青谷高校多目的室

1.ふりかえり・ゲーム(二人組) 20min
2.地域に必要なものって?    15min
3.グループワーク(グループ)  10min
休憩
4.発表(グループ)       10min
5.まとめ            10min
6.リフレクションシート記入   10min

高校生にとって、自分が住んでいる場所や通っている学校は自分に大きな影響を及ぼすものです。影響というよりも、基盤。日常の環境だから自分を形成するものと言うほうが近いでしょうか。

前回の授業で「劇場体験」をした生徒の皆さん。
日常と非日常、学校と劇場、人間とそうでないもの…いろんな対比を感じたと思います。

今日は、そんな前回の授業やお芝居の感想を聞くところから始まりました。
ゲームを通して場が温まったら、小菅さんが話し始めます。
自分の生活のなかで必要なものってなんだろう?
水道?電気?食べ物を買うスーパーマーケット?家や衣服?でもこれは、地域や国が変われば当たり前のものではなかったりする。必要ではないと思っている人たちもいる。
お芝居の中では「自然と自然を壊すもの」というテーマがありましたが、では自然に対するものは人間なのだろうか。東日本大震災では自然の力を脅威に感じたし、一方で人間も自然の一部と言える。

そして今の自分に着地して考えてみよう、ということでワークがはじまりました。
テーマは「この学校に必要なものとそうでないもの」。
3つのグループに分かれて意見をどんどん出していく生徒たち。チームによってカラーが違うので、「学校だから基本全部必要だよね…?」から始まって必要なものがどんどん出てくるグループもあれば、「授業…全部いらん!笑」「校則…全部いらん!笑」と大胆に切り出していくグループもありました。この時点ではグループ内では意見の違いを議論する姿はそれほどなく、わりと同じタイプの意見を持つ人たちが集まっているように感じました。

休憩をはさみ、まとめた意見を発表します。
高校生らしい笑いが生まれるような意見が出て、そこに先生も乗っかってきたりもしました!共通して出てきたのは、内容に差こそあるものの“校則”を不必要と思う意見でした。
これは難しい問題だよね…と小菅さん。
校則の一つ一つに意見は出ると思うが、特定多数の人間が集まる組織にルール(校則)が無いとなるとまとめることが不可能になるだろう、とのこと。生徒の皆さんはなるほどなあとうなづいていました。
ここから話を膨らませていき、「必要・不必要」で計るといく通りもの意見が出てくるけれど、それを「より豊かにするには」で測ってみるのはどうだろうと提案がありました。
鳥の劇場の提唱している「正解は一つじゃない」にも通じる着地点でした。

皆さんの感想にはこんな言葉がありました。
・今日の授業は哲学のようなものだなと感じました。
・頭を使ってじっくり考えることが多くて難しかったです。なかなか言葉にできなくて苦戦しました。
・話を聞いて、正解は一つではなくて人によって変わると分かった。

今までと少し毛色の違う授業内容だったもしれませんが、難しかったと感じるのもしっかり受け止めようとしたからこそ。ここから来週どんな広がりを見せるのか、楽しみです!