青谷高校⑨ 「あの国の人の自己紹介」(2025年12月)
日時:2025年12月17日(水)3時限 10:55~11:40
会場:青谷高校 多目的室
担当:石丸先生、山根先生
進行:小菅、サポート:田中
青谷高校の授業最終回です。これまでに取り組んできた作劇やディベートの要素を組み合わせた内容で行われました。今回のテーマは「自己紹介」。ただし、実在の自分ではなく、架空の転校生として前に立つという設定です。

生徒さんはそれぞれ一つの国を選び、そのため、国の情報を調べ、その国の出身者として自己紹介を考えます。発表では、言葉のなまりや体のしぐさなど、その国の文化に染みついた特徴を織り込みながら日本語で自己紹介をします。
はじめに、小菅さんから説明があり、生徒さんは一人一台の端末を使いながら、架空の名前や出身国を決め、国の文化や特徴を調べていきます。
準備の時間には、
「その国らしさをどう出せばいいかわからない」
「何を演じるか迷った」
「情報を集めるのが大変だった」
といった声が聞かれました。
一方で、
「国のなまりや文化を調べるのが楽しかった」
「人が決まってからはセリフがすらすら出てきた」
という反応もあり、迷いながらも少しずつ人物像をつくっていく様子が見られました。
発表は、小菅さんから「教室に転校生が次々と呼び込まれる」という形式で進められました。一人ずつ前に立ち、2分ほどの自己紹介を行います。
ブラジルやフランス、エジプトなど、実際に存在する国を選ぶ生徒さんたち。
「オラ!」と明るく挨拶し、アマゾンやビーチ、サンバについて語りながら軽く踊ってみせる生徒さん。
「ボンジュール」と始め、雨の多い街の話やスリ対策として鍵の話をし、チョコレートを差し出す生徒さん。
古代遺跡やパピルスについて触れ、アラビア語の響きを真似て話す生徒さんもいました。
また一方で、ラプンツェルというフィクションの人物を選び、「塔の外に出たことがない転校生」として、夢について語る発表もありました。実在の国を調べた発表と並ぶことで、設定の違いがより際立つ時間にもなっていました。


一人で前に立つこと自体が、今までに比べてハードルの高い状況でしたが、どの生徒さんも自分なりに声の調子や身ぶりを工夫しながら発表していました。教室には笑いが起こる場面もあり、発表を聞く側も自然と引き込まれていきます。
発表後には、
「みんなクオリティが高くてすごかった」
「いろんな国の人が転校してきて面白かった」
「緊張したけど、やってみたら楽しかった」
「国の言語の特徴を意識するのが楽しかった」
といった感想が出てきました。
今回のワークでは、その国の人の言葉、動きなどの特徴を捉えて表すことを体験しました。調べた情報をそのまま伝えるのではなく、声や身体を通して「その人らしさ」を表していく。そのプロセスには、これまで取り組んできた作劇やディベートと地続きの演劇的な要素を感じ取ってくれたのではないでしょうか。
生徒さんからの1年を通しての振り返りでは、
「一年の中で一番自分らしさを発揮できた授業だった」
「セリフを考えたり、相手に伝わるよう工夫するのが難しかったけど楽しかった」
「後半になるにつれて、演じることに挑戦できた」
といった感想があがっていました。
これで、今年の青谷高校での授業は終わり。9回という少ない時間でしたが、授業を通して、前に立つこと、誰かとして話すこと、見ている人へ向けて言葉と身体を表すことへ、回を重ねるごとに少しずつ慣れてきた様子でした。生徒さんが試して、楽しみながら取り組んだ最終回となりました。