青高⑩「表現WSで学んだことを活かそう!大人になった〇び〇君(2024年12月)
●活動目標:表現WSで学んだ内容を活かし、複数人の関係を舞台化しよう!
●ねらい:他者との共同作業を通しての合意形成力・問題解決力の習得
2024年12月11日(水) 3・4校時 生徒14名
進行:小菅 サポート:田中
会場:青谷高校多目的室
1.ふりかえり 5min
2.ゲーム(全員) 10min
3.ディベートのルールについて 10min
4.グループワーク① 20min
休憩
5.グループワーク② 20min
6.発表 10min
7.まとめ・リフレクションシート記入 15min
先週は、生徒さんから提案のあったお題を使い、相手を説得するためのプレゼンテーションを行いました。今回は、いよいよ表現ワークショップ最後の会です。
ここ最近の3回の授業では設定された課題のため、チームで話し合いを進めてきたみなさん。
今日の授業は、国民的なアニメキャラをテーマにした短いお芝居を作ります。実は前期最後の回で一度行ったものでありますが、これまでの授業の体験を踏まえて、どんな時間になるのでしょうか?
まずは、おなじみの数数えゲームから!1から20までの数を順番に数えていくワークです。最初は少し緊張気味の空気から始まり、沈黙の間が来ることもありました。ですが、少しずつ慣れてきたので、小菅さんから「後ろを向く」「拍手があったら右に一歩動く」という動作のルールも追加されました。集中して取り組んでくれました!
そのあと、小菅さんが今日のお芝居のお題を発表します。「大人になったのび〇くん」が勤める市役所で「起こった問題」を秘密道具で解決するという流れでお芝居をつくります。
グループに分かれて、どんな問題が起こったのかを考えていきます。市役所に勤める職員のび〇君が抱える問題とはなんでしょうか。
前期のお芝居づくりとは異なり、【市役所の職員に起こる問題】という社会により近い観点で考える必要が出てきます。自分たちの生活に身近ではないものの、将来社会に出たときに立ち合うかもしれない問題に、解決のためのどんな道具を考えるのでしょうか。作戦会議がスタートします!
グループで「これなんじゃない?」と想像したり、調べたりしながら、挙がったものを紙に書いていきます。席ごとに見回りながら「なるほどね」と感心する小菅さん。時には「これはどういうこと?」とさらに深掘りして、言葉にすることを手伝っていきます。
さて、休憩を挟み、もう一度グループワークに戻ります。挙がった複数の問題からひとつを選び、それを解決する道具を考えていきます。そのあとは、登場する人物から配役を決めて、プロットを考えていきます。
グループごとに進め方が異なるのは、前期のときと同じく、興味深いものでした。プロットを細かく一字一句決めていくグループもあれば、配役と流れのみ決めてリハーサルに臨むグループ、メンバーが問いかけ一人がビシバシと決めていくというグループさまざま!
いよいよ発表の時間です。今回も「問題が起きる」「秘密道具が出てくる」「問題が解決する」「事態がおかしなことになる」「結末」という5つの流れを3〜4分にまとめて発表してくれました。簡潔にまとまっているグループ、繊細に細かな動作にこだわってくれたグループ、声の表現で魅せるグループなどさまざまでした。どのグループも、オチが綺麗に決まっていて、観客からはクスッと笑い声があがっていました。
最後、小菅さんが授業最後のまとめを話してくれました。俳優という仕事は、演劇という媒体を使って社会にアプローチしていくが、その中でもコミュニケーションという要素が非常に大きいということを話してくれました。どんな仕事でも目的に向かって人と一緒に進めていきますが人と協働するプロセスをいろんな角度から生徒さんと一緒に検討できた1年間の授業だったのではないかなと思います。
生徒さんの感想シートには「今まで考えたことのなかった視線からコミュニケーションの大事さについて知ることができた」「自分の意見をしっかりいえるようになった」「グループで話し合うのが案外楽しかった」と書いてくれていました。これから卒業を迎え進学や就職に向かう生徒さんも、小菅さんのメッセージをそれぞれに受け止めてくれたようです。
10回の授業を通して、ねらいとしていた【他者との合意形成力】【自己効力感の向上】【問題解決力】の習得に近づけたのではないでしょうか。
また来年、会いましょう!