鹿野学園9年生①「思い出演劇」(2022年6月)

2022年6月20日(月)、21日(火) 2、3校時(9:45~11:20)
進行:より 補助:タロ、ガッキー、みやじい、きょん、撮影:ごっちゃん 1日目のみふじさんも。

★活動目標:中学校生活をまとめて振り返って、お芝居にしてみよう。
☆学習目標:これまでの“自分”を俯瞰してみる。見逃しがちな小さな出来事に面白さを見出す。
「詳しく振り返る力」・「身近な面白さ発見力」

学校生活全体を題材にするということ、かつ、選んだ理由を他者に説明する必要があるということから、出来事を細かい所まで思い出し、自分がそれを選んだ理由を考える必要がある。また、ワークに取り組む中で、より具体的で細かいことが分かっている、一見すると他愛のない事柄の方が創作に向いていて、そこにこそ面白さがあることに気が付く必要がある。
※この先の段階として、ユニークな面白さが発現した時に、その面白さが全体で共有されるという状況が考えられる。そこまで達成できれば、なお喜ばしい。

事前作業:中学校生活を振り返る1

個人で作業。中学校時代の出来事を「面白かったこと」「嬉しかったこと」「ムカついたこと」「悲しかったこと」「悔しかったこと」「怖かったこと」「びっくりしたこと」「どきどきしたこと」など、それぞれに当てはまる事柄を具体的に思い出して書いてみる。※学校以外のことでもOK。

―――1日目―――
1.アイスブレイク 【タオルバレーボール】15分
2チームに分かれ、どれだけ長くトスし続けられるか競う。大人も入る。
2.中学生活を振り返る【思い出インタビュー】② 30分
4チーム(4、5人のグループ)。事前作業で選んだ思い出を理由と一緒にグループ内で紹介し合う。聞き手が感想を述べたり、詳しく聞きたければ、話し手にインタビューしながら進行。みんなで最もなるほどと思えた「思い出」を一つ選ぶ。
休憩10分
3.中学校生活を振り返る【創作】(作業:20分+発表:25分)
選んだ思い出をお芝居にする(鳥劇例実演)。必ず一人一つのセリフは言うようにする。人間以外の動物やモノを必ず登場させる。
4.リフレクションシート 10分

アイスブレイクは、久しぶりなのであまり乗り気ではなかった。(のちに先生からスポーツが好きな子は2、3人だけと聞いて納得。)あいかわらず話し合いがうまく、初日発表もそれぞれ良さがあった。
1班↓
・モノマネのリアリティがあってよかった
・今まで発表時に理屈をつけて止まっていた生徒が今回は止まらずにやり切っていて成長を感じた
・いつもは台本を書いてセリフにしていたのに、今回はアドリブでいけた。
2班↓
・アドリブ力
・話し合いの時にある生徒が突拍子もないことを言っても「うん、いい線までいってる」と、おおらかに受け止めていたのがよかった
・登場する「お茶」の役を最後までなりきってやりきったのが良い
3班↓
・雨雲や雷などの自然を最後まで「ぴかっ」「ザー」「ドーン」と言いながらやり続けたのがよかった。
・めんどくさがりの生徒が一番セリフを言っていた
・前担任のモノマネが秀逸だった、セリフのチョイスも絶妙だった。
4班↓
・グイグイいく人たちではないが積極的であった
・時限爆弾を登場させるアイディアをもとに妄想が沸き起こるという構成がよかった
・観客が見やすくする工夫ができていた

―――2日目―――
5.省察活動 45分
F先生の進行で「短所を長所に言い換える」。
昨日の発表動画を見た後、鳥劇からも「演劇的に良かったポイント」をコメント。その後、自分自身の長所と短所を何点か書き上げ、グループごとでそれらを発表。自分が今まで短所だと思っていたことを他の人たちが違う視点から見て長所に変換させてみる。
6.中学校生活を振り返る【創作】リレーver.(作業:20分+発表:25分)
自分自身が選んだ「思い出」一人一つをグループごとで繋げてお芝居にする。

~鳥劇考察~
「短所を長所に言い換える」は、とても意味がある省察活動だと思った。
各班についてみて、何時までと時間を決めてあげればよかった、もっと時間をとってもよかった、など。
1班↓
・「言い換える」というより「そんなことないよ」とフォローする子が多かった
・ある生徒が「自信がない」と短所をあげると「そんなことないよ、いいとこばっかだよ。勉強だってできるし、落ち着いて喋れるし」と励ましていた
2班↓
・ズラリと並んだ付箋を見て「こう見たら短所らしい短所がないよね。つまり、みんないい子ってことだね」とまとめる生徒。
3班↓
・自分の短所に「エアコンをつけたり消したりするだけでなく温度調節できるようになりたい。」と書く生徒
・「妹を可愛がりすぎる」に対して他の生徒達が「本当に妹が好きであるならば構わないであげるべき」との意見・・・おもしろい。
4班↓
・少し時間が足りなかった、「長所を出せるだけでもすごいこと」と言ってあげればよかった。

全員の思い出作品↓
1班「弁論大会」→「給食」→「すげ笠」→「演劇の練習」→「アンパンマン」
2班「バレー」→「コロナ禍の生活」→「氷ノ山の都市伝説」→「楽しかったバスケ」→「赤まみれ」
3班「帰り道」→「バレーの負け試合」→「落ちてきた毛虫」→「人狼ゲーム」→「シバティ」
4班「同意書事件」→「イキ」→「脅かし大作戦」→「バレー」

・発表へ向けての動きが速かった。今までになく机から離れるのが速かった、最速かも。雑な部分もあったがやりきった。
・伝わり切らない内容が多かった。彼らには共通認識されているから通じてはいる。
・脳内会議がよかった。
・こんなエピソードあるけど難しそうだからこっち、みたいな子もいたみたい。
・ぱっと見面白くない作品でも、「ああそんなことがあったんだ」という匂いがする。家の感じがみえるような深読みできる感じが良かった。
・昨年の9年生よりスッキリしていて話が分かりやすかった。

来年に向けて。
・深めるのがいいのかスピード重視でとにかくやらせるのがいいのか
・このクラスの人たちはほっとくといつまでも話し合いをしている人が多いので今回はスピード重視で良かったのではないか
・最後にふさわしいWSだった。