鹿野学園7年生①「脳内会議を考える〜日影劇団とともに」(2022年6月)

★活動目標:脳内会議(行動)を考えてみよう。
☆学習目標:物事の因果関係を考える。他者の考えを理解し、受け入れる。集中して一つのものになりきる。倫理を考える。

2022年6月13日(月)、14(火) 2,3校時9:45~11:35
ファシリテーター:齊藤 撮影:奥田、藤木
日影劇団:監督、シオリーヌ、ミーニャ、マヤ、なおっち、じい

(一日目)
1.「しかし」ラリー 20min 2グループに分かれて
お題の文に「しかし」で続く文を考える。
お題は「ここにショートケーキがあります…」「明日から夏休みです…」

2.脳内会議を考える 話し合い20min 発表25min 6グループに分かれて
「図書館で棚にある本をとったら、そこにお金が挟まっていた。しばらく考えて、図書館の人にそのことを告げる。」という状況で自分の頭の中で起こる会話を考える。グループごとに「お金を持ち逃げする」ネコババの考えと、「図書館の人に告げる」告げる考えに分かれ、それぞれの意見をセリフにし、演じる。セリフは「しかし」始まり、「だから、ネコババする(告げる)」で終わるようにする。セリフの後には「なるほど」と言って受け入れるようにする。

休憩 5min

3.脳内会議を考える2 25min 6グループに分かれて
引き続き、脳内会議を考える。結論を自分たちで決めて、やりとりの数も10回にして台本の形にする。さらに目標として「説得力をあげる」ことを考えて、具体的な留意点として「一貫した人物像をつくる」「セリフの内容を共感できるものにする」の二点を提示する。

4.リフレクションシートの記入 10min

(二日目)
5.省察
先生による省察。発表できなかった脳内会議を考える2を発表。

6.脳内会議を考える2をブラッシュアップ 話し合い20min 発表20min
考えたセリフに性格を加えてみる。発表にむけて話し合い、練習をする。

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日影劇団が鹿野学園に来校!七年生は日影劇団にこわがっている様子でしたが、授業では様々な発想で逸脱したアイデアを多く出してくれました。
「しかし」ラリーは、「しかし」カードを一人一人に手渡ししてゲームを進めます。生徒のみんなは、あまりためらわずカードを受け取って、答えを発表していました。グループの一方は「おこづかいをもらいました。しかし…」というお題で「しかし」リレーも行いました。「しかし」リレーは、前の人の回答を受けて次の人は答えを考えます。文をつなげていくので、ラリーよりも難しくなりますが、突拍子もないアイデアでリレーをつなげてくれていました。
脳内会議は、女子が話し合いの流れをつくっているようでした。徐々に男女とも話し合いが活発になっていき、多くのグループは話し合いが盛り上がり楽しそうでした。中には「だから」の後を別の言葉にしたり、「図書館で本に挟まったお金」を「急いでいる人が見つけた放置自転車」に変えるアイデアも出ました。まとめきれないグループもありましたが、発表中にも相談しながら発表していました。
脳内会議を考える2で、一貫した人物像、内容を共感できるものにするという課題には、有名人のモノマネをしたグループがありました。設定を変えるグループもあり、見つけるものを宝くじにしたり、事件がおこって探偵が推理したり、と多様なアイデアが出ました。脳内会議を考える2では、発表時間がなくなってしまったので発表は二日目に持ち越しです。
先生からは生徒たちは天才肌が多いとのことで、ユニークなアイデアが多く出たことに納得です。
二日目、省察では前日の活動を振り返り、また話し合いの様子の動画をグループごとに確認して、話し合いの中でよかったところをグループで発表。その後、脳内会議を考える2を発表し、そのアイデアをブラッシュアップしました。
省察後の話し合いは、とても活発な様子でした。発表では、セリフに性格をつけてわかりやすく・大きく演技をしたり、小道具をつかったり、工夫をして発表してくれました。
活動は、話し合いや発表の時間が長くなった印象ですが、アイデアがまとまらないほどに独創性が多く見られたワークショップでした。