鹿野学園4年生 2018年6月レポート

鹿野学園4年生(21人) 表現ワークショップ
6月6日〜6月7日
ファシリテーター:さとみっつぁんとごとっつぁん(村上、後藤)
アシスタント:齊藤、中川、赤羽、中垣、藤岡
撮影:生田、奥田、浜田

★活動目標「ゲームをいろんな人と楽しんでやってみる、体を動かしていろいろやってみる!」
★学習目標「友達の初めて知った一面を見つける」

◯足ジャンケンKING(15分)
 いろんな人と足ジャンケン(2回連続同じ人とは×)を行う。
・結構盛り上がった。男女関係なくいろんな人とジャンケンしていた。
・最後に残った子を「色んな人とたくさんジャンケンをしたキング」として讃える時、「ずるいー!」という声も出た。
・「それはそうだよなあ」などと拾って、ルール上の不思議な点を取り上げても良かったかも。

◯集まってポン!(15分)
 自分と同じことを思いついた人を探す。集まったら「ポン!」と言って座る。
(お題例:好きな果物、嫌いな野菜、好きな色など)
・ルールを守ろうと、ちゃんと「ポン!」と言ってくれていた。
・シングルになっても思いを貫けていた。
・好きな色で集まる時、「茶色」で集まったグループが賑やかだった。
・示し合わせて集まるグループもあった。
・一人、入れない子がでたが、周りの反応が暖かく、その子をカメラマンにすることで関わりがもてていた。その後、できるゲームの時はスッと入ってきて、受け入れる子もすんなり受け入れていた。
    
◯名前でシャキーン!真似してシャキーン!(15分)
 【1回目】全員で円になり、自分の名前にポーズをつけて言う。みんなでそのポーズを真似してその子の名前を呼ぶ。思いつかない時には大人が見本を見せたポーズ(パスポーズ)をとる。
 【2回目】自分の左隣の人の名前を言ってポーズ。みんながそのポーズを真似して名前を言う。
・1回目は、元気な男の子が進んで取り組んでくれた。他は、パスポーズが多かった。
・2回目で、鳥劇の大人が隣の女の子の名前をポーズで表現した際、「〇〇ちゃんかわいそう」と周囲の女の子たち。大きいアクションは恥ずかしいのか、相手の気持を想像して代弁してくれた。
・なかなかポーズが思い浮かばない時、急かさずにみんなで待つことができた。

◯相手を察知!察知ゃーゲーム!(15分)
 ペアになり、お題の形をお互いに相談なしで、相手と同じものにならないよう、それぞれの形になる。「見合って見合って~」目と目と合わせて、「◯◯と◯◯!」の合図で瞬間に相手と違う形をつくる。同じ形(あいこ)になったら、相談しないでセットの形になる。できたら「ナイスセッツ!!」
・そういう年齢なので、男女でのペアを嫌がる。女の子同士、男の子同士でやりたがる。
・しかしさとみっつぁんの進行で、男女ペアが決まると、ちゃんとやろうとしてくれた。
・最初は不満そうだった子もやり始めると集中して取り組む。そしてポーズが面白い。
・見ている子も面白いと感じたところを口に出したり、笑ったりとしっかり見ることができた。

◯ここは不思議の森・・みんなでひとつをつくるの森・・・(10分)
「ここは不思議の森・・魔女サッチャーの森・・みんなでひとつを作るの森・・あなたたちはまだ森の中・・」不思議の森の魔女が登場。魔女の指示に従わないと森から出られない。リズムに合わせてみんなさまよい歩く。
魔女が突如「◯人でひとつの◯◯!」指示を出す。近くにいる人と集まり、みんなでひとつになってその形をあらわす。
・森をイメージしてさまよい歩くのは、女子の方が集中していた。世界を感じようとしていた。
・男子の動き激しめ。森を想像するより、ケモノになりきる感じ。
・「2人でひとつの木」にすんなりなれた。いろんな形があった。
・男子と女子でやっていること、反応が明確に分かれていたので、男女でチームに分けた方が集中出来たかも。

〇4人で一つの「何かの楽器」(10分)
『こわれた千の楽器』に出てくる楽器を掲示。4人でひとつの「何かの楽器」を考えてもらう。鳥劇一人ずつつく。どの楽器にするか、どうやってやるか、グループで話し合ってやってみる。できたら発表。みんながうまくできたので、魔女サッチャーは退散する。
・4人組になる時、残っていた子をさりげなく引き入れる子の姿があった。
・すんなりできたところは、音もつけたり、別の楽器にも着手したり。進行が早いグループが多かった。
・他のチームの発表を見て、すかさず先に決めていた楽器を変更し、別の楽器で発表を行うチームもいた。
・筆者のついたチームは、アイデアをしっかりと持っているBさんを中心に、楽器のどの部分を担当するのかを考えた。チームの総意で楽器は太鼓に決まった。どんな太鼓なのか、どんな音がするのか、イメージを少しずつ共有し、3人が手をつなぐ形で太鼓を作り、Bさんが太鼓をたたく「バチ」を担当して完成となった。

発表後リフレクションシートを書いて終了。

【2日目】
◯省察(吉田先生進行)(45分)
どんなゲームをやったか思い出す。
リフレクションシートや映像を見ながら、どんなことを感じたか、先生の発問に対して発表。
鳥劇の大人たちによる、グループワーク中のそれぞれの良さや事件をレポート(鳥劇レポート)。
昨日書いたリフレクションシートを返却。昨日の自分と、今の自分を意識してみる。テンショングラフの部分を、新しい色でもう一度書いてみる、同じなら同じでもOK。
昨日の発表を動画で見てみよう。相互評価シートに「良かったところ」「もっと良くするアドバイス」を書き込む。見終わったら他チームに渡す。自分たちの発表の様子も見て自己評価する。

◯省察をふまえて活動(45分)
他チームからもらった評価シートを元に、もっと面白い発表をする。(楽器を変えても良い)
さらに面白く発表しよう(別の楽器を選んでもよし)+楽器の性格をつけて表現してみよう!

 筆者のついたチームは、楽器を太鼓からホルンに変えた。楽器の性格は、腹ペコ。この日もBちゃんが引っ張って内容を決めた。チーム全員でホルンの構造を理解して、楽器本体の金属で象られた円の部分を一人がえび反りで表現、音階を作る部分を二人がえび反りの背中に寝転んで表現した。全員で楽器の構造を理解することに時間がかかり、Bちゃんが何をしたいのか共有が難しかった。しかし、前日よりもスムーズになったように感じた。筆者も音が出るベルの部分を担当した。
今回はホルンからなる音も工夫して、「腹ペコのホルンだから、お腹がなる音にしよう」ということになった。
発表時はチームそれぞれの個性がより発揮されており、パワーアップした発表になっていた。

【全体を振り返って】
面白い発想や表現の仕方を持っていて、誰かと一緒なら楽しんで表現でき、さらに互いにやっていることをしっかり見ることもできている学年。個人での表現は今は恥ずかしそう。互いに出方をうかがっているところがあり、周りからどう思われるか、受け入れられるかどうかを気にしている場面もあったので、今後WSでの互いを受け入れる雰囲気づくり、発表に慣れるための段階をふんだしかけなど、考えていきたい。