鹿野学園6年生「ちょっとだけお芝居の台本を書いてみよう」(2021年6月)

☆活動目標:セリフの出てくる“状況”を想像してみよう。“状況”を想像しながら、セリフを考え、実際に演じてみよう。
☆学習目標:「状況想像力」・「関わり方」 
与えられた条件から、「登場人物」・「それぞれの登場人物がその前に何をしていたのか」・「登場人物同士の関係」といった状況を細かく想像して、その登場人物が“喋りそうな”セリフを考える。後半は少ない人数での活動になるので、より主体的な関わり、より深い他者との対話が必要とされる。

進行:頼陽
補佐:高橋、堀、ゆかり、下地
撮影:玲奈、筧、藤木

■1日目 6/17(木)5•6校時13:45〜15:40
1.椅子取り鬼(13:45〜14:05)
空いている椅子に座ろうとする鬼を、チームで協力し、椅子から椅子へと移動をして座らせないようにするゲーム。いろんなWSで行われてきたこのゲーム、なんと本日新記録が・・・。
3班に分かれ順番に鬼に挑んでゆく6年生。椅子の配置を考え、意見を出し合いながらだんだんと記録を伸ばしていきます。ついに最後の班の挑戦となり、ここで「横に並べてみたらどうだろう」とアイディアがあがりました。その言葉に、率先して椅子を取りにいき並べ始める班員。「よーいスタート!」の掛け声とともに鬼の動きに合わせてリズム良く右へ左へ波のように椅子を埋めてゆきます。これには大人の鬼も手加減ということを忘れ、必死に座ろうとするも完璧な防御を前にして撃沈。ついに子どもたちは鬼を打ち負かしたのでした。非常に盛り上がった椅子取り鬼、アイディアを発信し受け取る場面がたくさんみられました。

2.決まったセリフのいろんな言い方を考える(14:05〜14:35)
「え」という言葉ひとつでも、その言葉が発せられる状況で如何様にも変化しうる言葉の不思議。今回は「うん」という言葉が出るまでの状況をグループになって出し合い、その中から一つ選んだとっておきの「うん」について発表してもらいました。
話し合いの進み方は班それぞれ。すんなりと紙一面を書き切る班、全員で一つずつ考え込んでいく班、男女に分かれそれぞれで意見を出し合う班。短い時間と、人数の多いグループ編成の中、それぞれがひとつの「うん」を選び、すべての班が演技にトライしながら発表してくれました。

(休憩14:35〜14:45)

3.「穴あき台本」を完成させ、発表する
(説明・話し合い14:45〜15:25,発表15:25〜40)
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学校の休み時間、3人が話している。
A  次の時間、(  )だね。
B 宿題、やった?
C うん。
「     」
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上記の台本をもとに、①次の時間は何かを決め、②「うん。」の言い方を考え、③最後の一言「 」を考え、④タイトルを考え、最後にはこれを演じてみよう!というワーク。
3人ずつのグループに分かれて作業を始める6年生。何よりも印象的だったのは、どの班もみんなで顔をつきあわせ、前のめりでワークに取り組んでいること。出だしからアイディアが止まらず、関係シート(ABCの人間関係を書き込める紙)をぐんぐん埋めていく班、静かながらもうんうんと頷き合いながらスムーズに決まっていく班、少し脱線する人がいても必ず班の輪へ戻ってきて意見がまとまっていく班。そしてなによりも印象的だったのは、発表で声を出すことを嫌がる友人へ「ジェスチャーでやったらどうか」と提案した班。六年間一緒に過ごし、お互いのことをよく理解し合っている仲間だからこそできる提案で、できないことを強要するのではなく、相手の気持ちを尊重して今できることを考える、そんな瞬間が見えました。活発な話し合いから発表へと移り、少し緊張気味のみんな。羞恥心や緊張から、たくさんの素敵なアイディアたちをあと少しのところで生かしきれず、という様子。明日は「やり切る」というところまで到達できるといいね。

■2日目 6/18(金)3•4校時10:45〜12:35
4.省察(動画を見る、みんなで昨日の時間を振り返る)(10:45〜11:35)
動画で昨日の活動を振り返ってから、先生が「どうして話し合いがうまくいったのか」「なぜ雰囲気が良かったのか」をみんなへ問い、グループごとに話し合った後、全員で輪になってグループで出た意見を発表し合うという形の今回の省察。
昨日の活動を通して6年生に書いてもらったリフレクションシートには「楽しかった」という言葉が多くみられました。その「楽しい」は、ただの楽しいではなく、「みんなと会話をするのが楽しかった」、「色々な表現を工夫して考えるのが楽しかった」など、ワークの中で真剣に取り組む中で得られる、いつもより一歩深い楽しさ。「それって班の雰囲気が良かったからこそ生まれた楽しさだよね」、と先生が生徒たちへ伝え、「じゃあどうしてその良い雰囲気はできたのかな?」とみんなで考えました。
たくさん意見が言えたから、お互いがわかったから、3人の意見をちゃんと聞いたから、みんなで出し合ったアイディアが積み重なると楽しかったから、セリフが間違ってもチームのみんなの助け合いでカバーができたからetc…。ここでもたくさんの意見が出ていました。

(休憩11:35〜11:45)

5.台本づくりの続きと発表(11:45〜12:35)
省察を終えて、いよいよ二日間の集大成。昨日の反省もふまえ、見ている人へ伝わるように「大きな声で堂々とやり切る」という鳥劇からのアドバイスのもと、改めて自分たちの作った台本と向き合います。話し合いを早々に終え実際に動き、フィードバックを通して更にブラッシュアップする班もあれば、一人が進行役を務めてみんながそれに続いていく班、書記を中心にして静かに進んでいく班など、様々な合意形成の形がみられました。共通しているのは「雰囲気がいいこと」。省察の時間でもありましたが、お互いのことを理解し尊重し、それぞれの声をきくということがこの学年には自然と根付いている気がしました。
発表では、それぞれの班が、物語の深さ、表現の仕方などの様々な部分においてグレードアップしていました。台本もすべて取り替えるのではなく、昨日の発表を生かしたものに。そして印象的だったのが、みんな発表を当てられるのは嫌がるけど、当てられてから発表するまでの思い切りがいいこと。きっとこれも発表しやすい雰囲気があるから。
お互いのことを知り、相手のことを聴くことができる6年生、これからどんなふうに成長していくのかとても楽しみです。